北朝鮮に接近する「ロシア正教会」の思惑 金正恩氏を平壌の聖堂に招待
ロシア正教会のキリル総主教が、10月に平壌へ使節団を派遣する意向を明らかにした。北朝鮮とロシアの国交70周年を祝賀する目的。ロシア正教会が発表した。
総主教はモスクワで北朝鮮のロシア正教会関係者と会談した際に、北朝鮮に使節団を派遣する計画を公表。会談で総主教は、北朝鮮におけるロシア正教会の存在に対する金正恩朝鮮労働党委員長の「関心」について個人的に感謝し、金委員長を北朝鮮初のロシア正教会聖堂「聖三位一体聖堂」に招待した。
金氏の同意が得られれば使節団の派遣も
総主教は金委員長による聖三位一体聖堂の訪問は「極めて重要なイベントとなる」ため、正恩氏の同意が得られるのであれば、使節団を派遣したい、としている。
ロシア正教会が伝えたところでは、総主教はロシア駐在の金衡俊(キム・ヒョンジュン)北朝鮮大使、および駐ロシア北朝鮮大使館の職員とも面会した。面会の様子はロシア正教会が動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップした動画からも確認できる。
北朝鮮大使および同大使館職員と面会した総主教は、4月の南北首脳会談や6月の米朝首脳会談をはじめとする最近の対話路線を評価。発言は政治関連の話題にも及び、こうした外交プロセスには「ロシアも加わることができたし、そうすべきであった」と述べた。