高須院長「医者の子どもは医者に向いている」

「僕も裏口入学」とツイートした真意とは?

――1次試験の成績が良かったのなら裏口入学に当たらないのでは。

1次試験は満点でした。筆記試験で満点が多かった時代です。「成績がいいから入学金をまけてあげるよ」というので昭和医大に入学しました。多額の寄付金を払って表口から入るのは、私からしたら大間違い。半分の入学金で入れてもらったから裏口入学だと書きました。昭和医大、順天堂大学、東京医大、東邦大学と4校に現役合格しましたが、入学金が一番安くて人情もわかる昭和医大を選びました。

取材は診察室で行われた。高須氏は「そこに座った男性は全員、包茎手術をされますよ」と茶目っ気たっぷりに語る(撮影:今井康一)

――「医者の子どもが医者になったほうがいい」というのが持論ですね。

歌舞伎の家系と同じです。子どもの頃から医者の仕事を見ていますから、医者の息子や娘が医者になったほうが絶対によいです。また、医者そのものは人口が減っていきますから斜陽産業です。開業医の後を継ぐ者がいなくなれば地域医療にとっては大問題。だから、継ぎたいという意思を持った殊勝な子息は医学部に入学させてやればいいのではないかと思います。

娘ならなおさらです。男性の医者と結婚して、その医者を連れてきてくれるので、医者が1人だった村に、医者が2人来てくれるかもしれないのですから。

――高須院長は医者の家系だとか。

江戸時代から続く医者の家系で、私は100年ぶりの男子。不思議と女子しか生まれず、高須家の男性の多くは私の父親を含めて娘婿です。高須家は男性よりも女性が働く家系です。私の祖母は東京医大の前身、日本医学専門学校の卒業生です。当時の日本医学専門学校は開業医の資格を取るための専門学校で、後に東京医大と日本医大にわかれました。

医学部受験で「奈良判定」はダメ

――東京医大の不正はどう見ていますか。

機械的に女子や多浪生を一律減点していたのは多分、面談など2次試験での評価を一人ひとりするのが面倒だったのでしょう。面談で堂々とコントロールすればいいのに、小論文や筆記試験の点数で不正をするといった「奈良判定」(日本ボクシング連盟前会長と関係の深い奈良県の選手への判定が有利になること)みたいなことをするからいかんのです。ただ、東京医大は女子や多浪生をすべてはねてきたわけでもなく、むしろ拾ってきたほうなのだと思います。

――医師の働き方改革が進まず、長時間労働が前提だから、東京医大は男子学生を優遇しているのではないかとも言われます。

働くのが苦痛な人がそういう議論をしているのでしょう。働くのが喜びである私にとっては逆に休むのが苦痛です。有給休暇を取って徹夜で麻雀やらされるほうが私にはよほど苦痛です。私は73歳の今でも1日約70人の手術や診察に関わっていますが、それで苦痛だと思ったことはありません。医者は単なる労働者ではありません。単なる労働者だとしたら、紛争地域での医療行為に従事する「国境なき医師団」に自ら志願する気概のある医師は出てこないです。

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