投資で外貨預金をするのはあまり意味がない

「外貨を持つ」のと「外国資産を持つ」のは違う

筆者は外貨預金や外国債券の投資はさほど必要がないという。どういうことだろうか(写真:遠く/PIXTA)

先日来、トルコリラが暴落しています。その影響で「通貨選択型投信」などのように、外貨建て商品でトルコリラを使ったものには大きな影響が出ています。今後のトルコリラの動きについては、私は為替の専門家ではありませんから予想はしませんし、仮に予想してもそのとおりになるかどうかはわかりません。ただ、今回の下げを機会に、外貨建て商品を保有することの意味について、改めて考えてみたいと思います。

どうも多くの人は、「外貨を持つこと」と「外国資産を持つこと」の意味を混同しているのではないでしょうか。私は外国資産を持つことの意味はあると思いますが、外貨を持つことについての意味はそれほどあると思いません。

ところが金融機関や一部の評論家の人たちは「今後の日本の経済情勢を考えた場合、日本円だけしか持っていないというのは、大きなリスクだ」ということをよく言います。

でもはたしてそうでしょうか? いくらドルやユーロを持っていても、普通はそれを日本国内で使うことはできません。われわれは日本に住んでいるのですから日々の生活においては日本円しか使いません。いくら外貨を持っていてもそれを円に換えなければ使うことはできないのです。

したがって、年に何度も海外旅行に出掛けるとか、海外に家族や親族がいて送金することが度々あるとか、あるいは海外に移住する計画を持っているということであればある程度外貨を持つのは意味がありますが、そうでなければ、外貨を保有し続けることにはあまり意味はありません。

もちろん「1ドル=70円台とか80円台の円高の頃にドルを買っておけば儲かったではないか」、という意見もあるでしょうが、それは価格の変動に賭けた、単なる為替の投機にすぎません。為替取引のような投機は基本的にはゼロサムゲームであり、誰かが儲かれば同じだけ誰かは損をするという性質のものです。もちろん投機が悪いとは思いませんが、リスクの分散や資産形成という観点から考えると、投機はあまり相応しくないと考えて良いでしょう。

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