三菱自とルノー・日産連合が業務提携 世界戦略車など共同開発

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11月5日、三菱自動車工業は、ルノー・日産連合と商品・技術・生産能力を共用する新たなプロジェクトを検討すると発表した。都内の三菱自本社で5月撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - 三菱自動車工業<7211.T>と仏ルノー・日産自動車<7201.T>連合は5日、商品や生産能力などを共用する新たなプロジェクトを検討すると発表した。三菱自と日産は軽自動車の開発などで協力関係を強化してきたが、協業の対象をルノーまで広げる。

日産自と三菱自の広報担当者によると、資本提携の話はしていない。

三菱自と日産は、軽自動車を開発する共同出資会社「NMKV」を強化。初めて自動車を購入する層を対象とした世界戦略車を検討する。電気自動車(EV)バージョンを含め、軽自動車をベースに開発する。

EVの開発では、日産の保有するリチウムイオン電池の技術と、三菱自の持つモーターの技術を組み合わせることも検討対象となっている。

三菱自は、ルノーの車両をベースにした新型セダン2車種の発売を検討する。新型セダン第1弾は、三菱ブランドで米国とカナダに投入。韓国・釜山のルノー・サムスン工場で生産を予定している。新型セダン第2弾についても生産工場を協議中だ。

いいパートナー

自動車業界では、環境技術の開発と新興国の開拓が重要な課題となっているが、1社ですべての費用をまかなうには負担が大きいことから、互いにメリットの得られる分野について協業することがトレンドとなっている。

三菱自と日産は2010年12月、事業協力関係の拡大で合意。軽自動車の共同開発や、日産から三菱自への小型商用車のOEM(相手先ブランドによる生産)供給などに取り組んできた。

三菱自とルノー・日産連合の提携について、ナカニシ自動車産業リサーチ代表の中西孝樹氏は「欧州に強いルノー、米国や中国に強い日産、アジアに強い三菱自という組み合わせで、地域の補完性がいい」と指摘。ルノー・日産連合は、事業強化を目指す三菱自にとっても、いいパートナーとの認識を示す。

(杉山健太郎、久保田洋子;編集 宮崎亜巳)

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