「美人すぎない」39歳女性の「ほどよい結婚」 「ちょうどよい」ことは"決め手"になる

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愛する家族にはできるだけ心配をかけたくない小百合さん。友人や元同僚に「結婚したいのでいい人がいたら紹介してほしい」と打ち明けたところ、なんと20人以上とお見合いをすることができた。小百合さんは人望があるのだろう。

一緒に食事をしながらインタビューをしていると、筆者も小百合さんの魅力に気づいた。最初は地味そうに見えるが、会話をすると知的で気遣いもできる小粋な女性だとわかるのだ。「ソロ活動」が好きなだけに甘えや媚びはまったく感じられない。友達としては、彼女から珍しく頼ってもらったのがうれしかっただろうし、「小百合さんならば大事な友人や親族を紹介しても下手なことはしない」という安心感があったはずだ。

「医者家系の東大卒会社員とか公認会計士とか全国紙の記者とか、ハイスペックの男性ばかり紹介してもらいました。ありがたいことです。でも、田舎の公立高校出身、女子大出の私と合うかしらと疑問でしたね。失礼のないように紹介してもらったら2、3回は会うようにしていましたが、自分の気持ちよりも紹介者の顔を立てることばかり考えてしまいました」

「ほどよい写真」を使う効果

そのうちに小百合さんは「紹介ではなく、自分で選ばないと結婚に責任を持てない」と思い始める。自営業を営む男性に心引かれる傾向がある自分にも気づいた。そこで、婚活サイトで自営業の男性を探すことにした。

ここで小百合さんは社会人力を発揮する。大阪の老舗企業への転職活動を成功させた際、「100人超の応募の中から自分だけを選んでもらった理由」を上司にざっくばらんに聞いたときの回答を思い出したのだ。

「女子大卒で、美人すぎない30歳の君がわが社にはちょうどよかった。MBAを持った帰国子女の美人が来ても社風に合わない」

セクハラになりかねない本音を上司から聞き出せるのも小百合さんの人柄だろう。この経験を生かし、小百合さんは就職活動の写真撮影でも有名な老舗の写真館を訪れ、メークとヘアセットを含めて2万円程度を投資して写真を撮ってもらった。加工などはせず、「奇跡の角度」での撮影もしないが、その人の美しさを品よく表現してくれる写真館だ。

「ほどよい写真を使う効果は絶大です。1日のうちに数十件も男性からメッセージが来て、選別するのが面倒に思うぐらいでした」

本当は漁師や農家などの一次産業に携わる男性が好みだという小百合さん。しかし、自分のスペックでは彼らからはまったくモテないことは知っていた。そこで、アプローチをしてくれた人の中から弁理士などの4人を選び、お見合いをした。

現在の夫である洋介さん(仮名、42歳)はそのうちの1人だ。医療系の国家資格があり、独立開業の準備中だった。好きな本や映画の傾向が似ていることで話が盛り上がり、「健康オタク」な小百合さんは体調面での相談もした。

「彼は両親とお姉さんから大事に育てられたお坊ちゃんです。仕事にはまじめですが、ほかのことは何もできません。プライベートでは人と目を合わせて話せないぐらいシャイなんです。他界した父も同じように内気だったので私は好感を持ちました。ほっとけない感じのする人です」

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