子供が「嘘」をブレストする道徳授業の即効性 答えが出ないのも1つの答えなのだと学ぶ
授業を行った榮亜耶教諭自身にも、新たな発見があったようだ。
「普段の道徳の授業では大人が望む『正解』を答えようとする子供たちも、今回の授業では本音で意見を交わしてくれたのが収穫でした。算数のように明確な答えのない道徳の授業は、どの子供でも意見が出しやすいようです。たとえどんな意見を言おうとも、決して間違いではないですからね」
戸田第一小では、今後も『どう解く?』を使った道徳の授業を行うという。
学校現場からの反応を受け、同書を刊行したポプラ社は特設サイトで、教材向けに加工した13の問いかけやワークシートを順次公開するという。
「答えが出ないのも、1つの答え」
「食べていい動物と、食べちゃいけない動物の違いってなんだろう?」
「どうして正義のヒーローは、悪者を殴っていいんだろう?」
『どう解く?』はそんな親子の対話のきっかけになるかもしれない。
本書には谷川さん以外にも、棋士の羽生善治さん、卓球選手の水谷隼さん、旭山動物園園長の坂東元さん、タレントのミッツ・マングローブさん、エッセイストの平松洋子さん、能町みね子さんと、多彩な執筆陣が登場する。
教育に詳しいジャーナリストの池上彰さんや増田ユリヤさんをはじめ、教育評論家の尾木直樹さん、教育学者の汐見稔幸さん、作家・社会学者の大野更紗さんも参加している。
さらに、『ズッコケ三人組』の作者である那須正幹さんまで名を連ねる。
人の生き方はそれぞれ違い、そこに正解はない。それと同じように、「答えが出ないのも、1つの答え」なのである。
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