関東エリアでは昨年に引き続き早稲田大学が1位になった。志願度は12.0%。早稲田大学はここ数年、第三志望以降の選択が多くなっているといい、「就職に強いイメージということもあるが、景気が回復したこともあり、記念受験をする層が復活しているのではないか」と小林所長は分析する。
2位は明治大学、3位は青山学院大学と、昨年と同じ順位になっている。青山学院大学は箱根駅伝の活躍や文系学部の渋谷キャンパスへの集約、2019年のコミュニティ人間科学部新設といった大学改革などが浸透しているもようだ。
”日大逆張り”の志願者は多い?
4位には最近話題になった日本大学が入っている。ただ、このランキングの集計期間は、今年の4月6日から5月10日までとなっている。そのため、5月中旬以降にクローズアップされた、”アメフト部の悪質タックル問題”の影響はほぼ受けていない。
「私見だが、現時点では、志願者数には大きな影響はないのではないか。定員厳格化で難易度が高まっている中、中長期で見て逆に”お買い得”と考える人も出てくる」と小林所長。ただ「第一志望や付属校から志願する人が減る可能性はある」と指摘する。
小林所長の言葉どおり、定員厳格化による各大学の難易度アップの影響も、ランキングには出ている。前回より中堅大学のランクアップが顕著にみられ、駒澤大学が昨年の20位から15位に、専修大学が昨年の22位から17位に、芝浦工業大学が昨年の29位から19位にランクを上げた。
志願したい大学は、「入れる大学か」ということも重要なファクターになるため、関東の場合はGMARCHクラスがメインだったが、選択肢が中堅校などほかの大学にも広がっているようだ。
関東エリアのもうひとつの特徴は、上位がほぼ私立大学で占められていること。トップ10はすべて私立大学が占め、20位までに入った国公立大学は4校と過去最低の数字となっている。関東は私立大学が多く、国立よりも私立を志向する傾向は、ほかの地域よりも強い。
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