金融機能強化法で改めて問う、農林中央金庫の意義

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【疑問3】記事における「平成20年度で…理事長は1億円近く貰っている可能性もある。」は推測に過ぎないのでは?

上記で指摘した通り、農水省が明確な理由もなく公開しない以上、推測以外に方法はない。いくら農水省に”普通の”会議などでお聞きしても調べてくれない。回答が法的な拘束力を持っている国会質問主意書を出している。現在、農水省の回答待ちである。



 ちなみに上記農水省OBが金融の経験をもつかどうかについても質問しているところだ。

【疑問4】市町村単位の貸し出しはJAが行い、農林中金は県をまたぐような案件しか貸し出しを行わない仕組みである。資金の主な需要家である農家は、市町村単位の事業者なので、仕組み上、農林中金の貸し出しが少ないのは当然ではないか?

農林中金は、農林漁業関係の融資機関としての顔と、機関投資家としての顔の二つを併せ持つが、設立の趣旨から言えば、金融のグローバル化が進む現在であっても、一義的には「農林漁業協同組合を基盤とする金融機関として、これらの協同組織のために金融の円滑を図る」(法第1条)ことがメインでなければならないはずだ。
 
 しかしながら、実態は、もはや協同組織のための金融機関よりも、年々メガバンク化し、「融資は減少、資金運用は急増」の傾向が顕著だ。さらには2007年には念願の全国銀行協会加盟も果たした。
 
 貸出の内訳を見ても会員と農林水産業者を合わせて1兆円もなく、関連産業法人を合わせてやっと4兆円と状況です。60兆円の資産のうち約7%しか、農林漁業者の金融の円滑化に役立っていないともいえる。



 このような資金運用偏重の農林中金の実態について、農水省はたびたび「民間金融の一つとして、外部経済との接点に立って最大限効率的に運用して農家に還元させる」と擁護し、本来あるべき農林漁業金融への転換を推進せずにきている。そのツケが今回の米国サブプライムローン問題による1000億円超の損失であり、会員組合からの資金調達による3000億円の増資だ。
 
 農林中金に対する公的資金の投入の是非を論じるに当たっては、政治的な思惑は別として、本来の農林漁業協同組合を基盤とする農林中金のあり方が厳しく検証されなければならないのではないか。
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