NEWS小山と加藤の謝罪に見た世間との温度差

未成年と飲酒、テレビの発言は適切だったか

一方、藤井キャスターは、「今回の件で本人はこれからいくつもの後悔を抱えながら反省の日々を過ごすことになると思います。同じ番組で仕事する仲間ですから、背中を押すような言葉をかけてあげたい気持ちもありました」と情を見せつつも、「しかし、このように『テレビで皆様からのご批判を正面から受け止め、反省することが今最も大切だ』と理解している本人には、『無意味な優しさなどはかえって不要なものだ』と感じています」と厳しい姿勢で接していくことを示唆。

最後は「隣にいるのに今言うことではないと思いますけど、しっかりと反省をして、自分を見つめ直してほしいと思います。そして、その先に見違えるほどの変化や成長を見せてもらいたい。それが私と私たちの切なる願いです」と激励でコメントを締めくくりました。

まるで「復帰ありきの休養会見」

気になるのは、小山さんの「当面、出演をお休みさせていただき」、藤井キャスターの「しっかりと反省をして自分を見つめ直した先に、見違えるほどの変化や成長を見せてもらいたい」というフレーズ。

「あれ? これは謝罪の場ではなく、叱咤激励の場だったの? それどころか、ただの休養会見?」と感じてしまったのです。形としては謝罪しているものの、両者とも“復帰ありき”のコメントであり、違和感を覚えた視聴者は少なくなかったでしょう。私は2人の姿を見て、リカレント(就労と教育を繰り返す生涯教育)を思い出してしまいました。

本人としては「しっかり謝罪して復帰したい」、番組としても「しっかり謝罪させて復帰させたい」。また、「今回の件を糧に、本人と番組を成長させたい。私たちの結束と復活を見せたい」という気持ちも伝わってきましたが、小山さんが出演しているのは報道番組。「誰が伝えるか」という信頼性の担保が重要な番組だけに、違和感は拭えません。

各メディアの記事に紐づくコメントを見ても、SNSの書き込みを見ても、小山さんのファン以外は、「謝罪はしなくていいから、もうニュースは読まないほうがいい」「えっ?まさか戻るつもりでいるの?」「もともとアイドルがキャスターやることに無理がある」という声が大半を占めているのです。

一部で休日出勤して生出演した藤井キャスターを称える声もありますが、これは企業で言えば社長にあたる番組の顔である以上、ごく一般的な対応。しかし、謝罪や反省よりも温情や激励が上回るそのコメントは、クライシス・コミュニケーション(危機管理広報)としては、うかつなところがあったのです。

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