加熱式たばこiQOS「次の狙いはインド」の必然 政府機関へ積極的なロビー活動
[ニューデリー (ロイター)] - 業界事情に詳しい4つの関係筋がロイターに語ったところによると、フィリップモリスが喫煙具iQOSのインドでの発売を計画している。フィリップモリスは、世界で2番目に多い喫煙人口を抱えるインドに足掛かりを築こうとしているのだ。
フィリップモリスによると、細身でペンのような形状のiQOS はタバコ葉を加熱するものの燃焼させることはなく、煙の代わりにニコチンを含有した蒸気を発生させることで、従来のたばこよりも有害度が低いという。同社によると、将来は、従来のたばこの販売を中止し、この加熱式たばこに置き換えることを企図している。
インドには1億人以上の喫煙者
インドには喫煙を厳しく取り締まる法律がある。
政府によればインドでの喫煙による死者数は毎年90万人に上るという。しかし、インドは依然1億600万人の成人喫煙者を抱えている。これは、世界保健機関 (WHO) の示すところでは中国に続いて世界第2位である。フィリップモリスが狙いを定めるに値する、収益の見込めるマーケットなのである。
政府筋によれば、人々が喫煙を止める一助となる考案品についてフィリップモリスから提案があれば、インド中央政府は柔軟に対応するものの、有害と判明すれば、電子たばこも含めて、禁止措置の対象にするであろうという。
保健家族福祉省はコメントの要請に回答しなかった。
フィリップモリスはインドでのiQOS発売に向けての戦略立案を開始する計画である。これには、ブランド構築や価格設定、さらには、マスメディアや関連政府機関への接触が含まれていると、この動きに関係する複数の筋が述べている。フィリップモリスのインドにおける企業行動の最高責任者であるR. ヴェンカタッシュ氏がiQOS専従の上級管理職候補を面接していたとの関係筋からの情報もある。