外資系生保・大手4社トップインタビュー--日本市場をどう攻める

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アフラック 社長 外池徹社長
古い革袋に新しい酒を盛る、これを常時繰り返さねば…

 全体のパイが縮小する中、保険業界ではいろいろなことが変わりつつあります。各社にとってのオポチュニティは非常に大きいと考えます。特に、当社のビジネスの中心である第三分野には、まだまだ伸びる余地があります。保険というものは必ず必要となるもので、社会が変わっても新しいものが要求され、新陳代謝を繰り返しながら残っていきます。社会全体でみんなが豊かになっていけば、当然、それに伴リスクも大きくなり、保険のニーズも大きくなっていくはずです。

われわれのコアコンピタンスは、ガンから始まった、いわゆる第三分野にあります。代理店も種類が非常に増えたことで、いろいろなビジネスモデルに合った商品供給、品ぞろえが必要になってきます。ただ、たとえば、まったく違ったものを日本の大手生保と競争してやるとか、変額年金を大手生保と同じレベルでやるかというとそれは別問題です。

海外をみると、生損保兼業は何ら珍しくなく、日本もそうなるかもしれません。ただ、それが近い将来に起きるかというと、そうとも思えまん。株式会社か相互会社かといった組織形態についても、たぶんどちらが正しいということはありません。メリット、デメリットはどちらにもあると思いますから。

支払い漏れに関して業務改善命令を受けましたが、それに対応するための努力のスピードを加速していきます。マーケットや代理店のビジネスモデルが多様化しており、われわれの営業、支援体制を急ピッチで見直しているところです。そうした対応がある程度まとまってくるには、2~3年はかかります。ただ、こういった努力をきちんとやらないと5年後はちゃんとした会社になりませんし、まてや10年後はありません。そういう意味で、今はクリティカルな時期なのです。

われわれのがん保険は、いわば“虎屋のようかん”みたいなもの。虎屋はお菓子屋というコンセプトは変えていませんが、必ずしもようかんだけを作っているのでなく、海外のカフェや和のスイーツの店も出しています。いわば「古い革袋に新しい酒を盛る」ということを常時繰り返していかなければなりません。ガンという病気があるかぎり、がん保険は必要なものだし、商品をアップグレードしていきながら同時にそれとは違うものもやっていかないと、会社は必ず衰退していますから。

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