乳がん切除後の化学療法は多くが不要だった 化学療法が不要な女性は米国だけで10万人も
[シカゴ (ロイター) ]- 米国の研究グループは、6月3日、「早期乳がん患者でがん再発リスクが中程度の女性のうち約70%が、がん腫瘍を切除した後に化学療法を受けなくても良い」ということを明らかにした。
「これは大きな発見です」。10年前に政府出資の研究をまとめる手助けをしたニューヨークのメモリアル・スローン・ケターリングがんセンターの乳がん専門家であるラリー・ノートン医師は述べた。「化学療法が必要ない女性たちが、アメリカだけでも10万人いるということです」(ノートン医師)。
10年以内にがんが再発する可能性を予測
シカゴで開催された臨床腫瘍学会 (ASCO) の会合で発表されたこの研究では、ホルモン療法に反応した早期乳がん患者の女性の治療法について調査している。
ゲノムヘルスのオンコタイプDXとして知られる21の遺伝子パネルを基に、女性たちはがん再発に中レベルのリスクがあると見なされた。この検査は10年以内のがん再発の可能性を予測する。
検査のスコアが低い患者(0-10)は、腫瘍を切除した後に、既に化学療法を受けなくても良いと言われ、その代わりにホルモン療法を受ける。スコアが高い患者(26-100)は、ホルモン療法と化学療法の療法を受ける。