外国人が日本人の薄い権利意識に呆れる理由

「WHYジャパニーズピーポー」!?

そしてできるだけ「確実な利益」から押さえたい、すなわち節税ができる仕組みがあるのであればまずはそちらを優先させる、と口をそろえて言います。だからこそ、iDeCoやNISAは外国人でもできるのか、と聞いてこられます。

中には「日本人の妻が資産形成に対して、『リスクがあるものは絶対イヤだ』と、がんとして譲らないのに困っている。それでは満足できる将来を築いていけないのだ、と投資を始めるよう説得してくれ」という難題をリクエストされることもある始末です。家庭内でも資産形成においては、「WHY ジャパニーズピーポー?」と意見が食い違うようです。

iDeCoが外国人の間で人気の理由とは?

iDeCoは60歳まで原則引き出しができませんから、すべての外国人におススメというわけにはいきません。たとえば帰国で日本を離れたとしても、その際に脱退一時金を請求することはできません。運用指図者として60歳までは運用を続ける必要があります。老齢給付の要件を満たした場合、申請をして資金を送金してもらうのですが、本人が日本にいない場合、それなりに面倒も多いでしょう。

そういうお話をすると、自身のキャリアプランでは日本に少なくとも今後15年はいるつもりだから、資産は月2万3000円の積み立てが500万円以上にはなっているだろうから、その後「運用指図者として運用のみ数年継続しても意味があると思う」「やはり積立時の税制優遇は魅力的だから始めたい」、と大半の人が言います。投資に後ろ向きな日本人は、運用での利回りをまったくイメージできない方も多い中、これは大きな差です。ちなみに筆者が調べた中、運用中のコストが安い運営管理機関の中、SBI証券のiDeCoは個人の口座管理ページは、しっかり英語対応しています。

60歳まで資金が引き出しできないiDeCoは、日本人には敬遠されがちです。なぜなら60歳までになにかあったら、おカネを引き出せないのはリスクと感じるからです。しかし私のところにご相談にくる外国人ビジネスマンは、短期、中期、長期と目的別におカネを運用すべきという点を心得ているので、最初から承知のうえでiDeCoの加入を希望し、引き出しが不可能と言う点をデメリットとして指摘する人はありません。

当然ながら、運用益に税金がかからないNISAにも積極的です。しかしiDeCoのほうが、掛金が所得から控除されるという節税効果が高いので、iDeCoを優先させるという考えの人が多いです。日本人には関係ありませんが、昨今マネーロンダリングに対する規制が非常に厳しくなり特にアメリカ人の場合、日本で投資を行う際にはFATCAという書類を金融機関に提出し、運用益についての情報を本国にも報告する義務があります。その点iDeCoは、その特徴からFATCA申請が不要なので、その点も「まずはiDeCo」と考えるゆえんのようです。

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