ホームレスが急増、ニュージーランドの悲劇 OECD35カ国中ホームレス人口比率が首位に

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政府は、5年間で38億NZドル(約2924億円)を新規設備投資に配分する。住宅建設については、今回の予算案で新たに6億3400万NZドルが上積みされた。これは、低価格住宅の供給増大に向けて政府が以前発表した建設計画「キウイビルド」向けの21億NZドル投資に追加されるものだ。

落し穴

37歳のカリスマ女性首相に対する期待は大きい。

与党労働党が昨年9月の選挙で勝利を収めた際に、住宅危機解消を政策の柱として掲げていたからだ。アーダーン首相の課題は、自身の投資計画によって、前政権から引き継いだ健全な財政状況に穴を空けないようにすることだ。

「首相を誇りに思っている」と無料給食所で働くシスター・ジョゼファは語る。「多くの希望が、そして恐らく多くの期待がある」

しかし、根本的な改革を期待する国民は、政府の当初予算によって肩すかしを食らうだろうと専門家は警鐘を鳴らす。

「彼らは誰かが造った落し穴に深くはまってしまっている。いまだに、どんな有望な、手っ取り早い解決策も見つかっていない」とオークランド工科大学のジョン・トゥーキィ教授(建築マネジメント論)は語る。

政府が喧伝する「キウイビルド」計画が、今後10年間で10万戸の住宅建設という野心的な目標を達成するには、熟練労働者が不足しているため、失敗に終る可能性があると同教授は指摘する。

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