小林製薬の「神薬」に爆買い、株価も躍る必然 「わかりやすい」商品説明は外国人ウケする

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こうした小林製薬の日用品や医薬品は訪日客にも高い人気を誇っている。2014年に中国の大手ポータルサイト「捜狐」(そうふ)が熱さまシートや皮膚用治療薬「ニノキュア」など5つの製品を「神薬」として紹介すると、来日した中国人がドラッグストアでまとめ買いをする“爆買い”現象が起きた。

日本語ができない外国人でもどんな製品かがわかることから、訪日客の間で人気にさらなる拍車がかかった。2014年以降もインバウンド需要は右肩上がりで成長し続けている。

足元の業績も好調推移

株価上昇のポイントは中国医薬品メーカー買収のみではない。4月25日に公表した2018年1〜3月期(第1四半期)の業績は、売上高337億円(前年同期比9.6%増)、営業利益55億円(同12.3%増)と高水準で着地した。

国内事業は、新製品に加え積極的な広告投下で既存製品が好調だった。さらに収益を牽引するのは海外事業だ。

日本から帰国後に現地で同社製品を買い求める人が増えているためだ。インバウンド向けも前年を上回る好調を維持している。そのため、7年以内に200億円をかけ、仙台と富山の工場を増棟し、インバウンド向けや海外への輸出に備える構えだ。

とはいえ、インバウンドの消費動向は目まぐるしく変わるほか、中国は政治的リスクも付きもの。今後の動きも慎重に見ながら、今回の株価上昇を冷静に判断する必要がありそうだ。

若泉 もえな 東洋経済 記者

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わかいずみ もえな / Moena Wakaizumi

東京都出身。2017年に東洋経済新報社に入社。化粧品や日用品、小売り担当などを経て、現在は東洋経済オンライン編集部。大学在学中に台湾に留学、中華エンタメを見るのが趣味。kpopも好き。

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