じわり値上げ時代、効果的な3つの買い物術 「底値にこだわる」が最大の家計防衛になる

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(対策3)廃棄ロスを減らす

最後のテーマは「廃棄ロス」です。平たく言えば「賞味期限切れ」をなくすということになります。

一人暮らしには一人暮らしの、ファミリー世帯にはファミリー世帯の悩みがあって、つねに「廃棄」があるはずです。賞味期限切れが明確であるものの廃棄ロスもあれば、野菜など明示がない食材を使い切れずに廃棄する場合もあります。

こうした廃棄が毎週数百円でも減少すればこれは大きな違いです。適量の購入・調理を心掛ける(少し足りないかも、くらいにしてみる)、余った野菜などは下ごしらえして冷凍庫に保管する習慣をつくる、食材を買って自炊と決めた日をドタキャンで外食にしない、など小さな積み重ねにより廃棄ロスを減らすことができます。

子どもがまだ未就学児の頃などは、作る量と食べてくれる量がコントロールできないためある程度の廃棄ロスはやむをえませんが、食育なども行いながら、出された食事は感謝してきちんといただくことを教えつつ、できるかぎり廃棄ロスは減らしていきたいものです。

毎週、数点の野菜を廃棄していたり、食べ残しを片付けることがなかば常態化している場合、これらを半減させることは家計のムダ遣いを大きく減らしてくれることになるはずです。

マイルド物価上昇は把握が難しいが頑張って管理したい

わずかな物価上昇が継続する時期は、なかなか把握が困難です。たとえば家計簿をつけても「前年比」「先月比」で家計がプラスになってしまったとき、それが値上げのせいなのか、ムダ遣いのせいなのかわかりにくくなってしまうからです。

こまめに家計簿をつけているマジメな人ほど「前月より○百円出費が増えてしまった」と反省するわけですが、値上げが原因であれば、自分の失敗を責めても仕方がないことです。

だからといって、家計を把握する努力をサボれば今どれくらい生活コストが必要かを認識できなくなります。家計簿については、あまり目くじらを立てず、「現状を知ること」と、「未来を今よりコントロールしていくこと」に主眼を置いて活用していきたいものです。

今年の物価上昇率であれば3つの対策でなんとか支出を押さえ込めるはずです。ぜひマイルドな物価上昇を乗り切ってみてください。

山崎 俊輔 フィナンシャル・ウィズダム 代表 ファイナンシャルプランナー

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やまさき・しゅんすけ / Syunsuke Yamasaki

1972年生まれ。中央大学法学部卒業。企業年金研究所やFP総研を経て2001年独立。全国紙などで連載。著書に『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』など。

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