大川小裁判2審、再び勝訴した遺族側の本音 石巻市と宮城県へ14億円余りの賠償命令
今回の判決で裁判所は「地震の発生前の段階で学校に津波が到達することを予測できた。学校は危機管理マニュアルに避難場所や避難経路などを定める義務があったのに怠った」と指摘し、1審では認められなかった学校側の事前の防災対策の不備を2審で認め、石巻市と宮城県に対し14億3000万円余りの賠償を命じました。
何をなすべきか明確になった
判決後、佐藤和隆さんは「正直ホッとしました。私たちの主張がほぼほぼ認められたからです。学校側は具体的にどのような危機管理をするべきなのか、全国の防災指針に役立つ判決だと思っています。何をなすべきか明確になったと思います」と語りました。
その一方で、石巻市や宮城県は今回の判決は不服として最高裁に上告する構えだという声も聞こえてきます。佐藤さんは「学校管理下での事故だったのに、学校は子どもの命を守る責任はありませんと主張しているようにも感じられて憤っています」。
まだご遺族を痛めるのでしょうか。裁判をするよりも次の災害に備えるための対策に力を注いでほしいのにと強く感じます。今後もGARDENでは取材を続けます。
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