日本で働く外国人が苦労した言語じゃない壁 自分の主張を強くしてしまったらシーン…

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ショハルフベック:僕の個人的な意見ですが、日本では経営者か労働者しかいなくて、その間のプロフェッショナル人材があまりいない。ヤンマーでは、今年から「自分のキャリアを自分でプランしなさい」という方針になり、上司と相談しながら自分の役割、目標を決める。企業として変わろうとしているように思います。

ドンデリス:働き方でいえば、日本は確認文化ですよね。チームで連携して、責任者に確認しながら進んでいく。スペインの場合は勝手に進めて、結果的に上司の意図と違うものが出来上がって「なぜこんなふうに作った?」ということが結構あるんですね。日本ではそういうことがない代わりに時間がかかる。

2時間でできることが4時間に…

ショハルフベック:日本人は完璧主義でもあるしね。全部、100%やって確認。資料作成でもいろいろな視点から確認しながらするから、2時間でできることが4時間になっちゃう。

新入社員としてヤンマーに入社したショハルフベック氏は、仕事のやり方でわからないことは積極的に上司に聞いたという(撮影:尾形文繁)

でも今は残業したら、逆に「マイナス評価」だと言われるでしょう。「えー、でもこの仕事の量は、残業しないとできないよ」と言っても、「それはあなたのやり方が間違ってるんじゃないの? もっと効率よく」と言われる。僕から見ると、やり方が間違っているなら、もっといいやり方を提示する必要があると思うんです。

ドンデリス:今は「必ず7時に帰ってください」と電気も消されますね。僕の会社ではOKR(Objective and Key Result=目標と主要な結果)があって、たとえばこのチームはこの結果を達成できたら給料を上げるという仕組みになっている。だから、あまり遅くまで仕事をする必要はありません。

プラブネ:インドのバンガロールというIT企業が集まっているシリコンバレーのような都市には、徹夜している人たちがいっぱいいる。だから、よく言われるように、日本人だけが働きすぎ、とは思わないですね。

ただ、日本は「皆さんがいるところに自分もいなきゃ」「そこに自分がいなかったら、何かビッグなことが起こるのでは?」という精神があるように思う。前の会社では、何にも仕事はないのに、「課長と部長がまだいるから」とただ座って残っている人がいましたよ。

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