日経平均6日ぶり反落、半導体関連が売られる 週末を控えたポジション調整売りも上値圧迫
[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は6日ぶりの小反落となった。米国市場でハイテク株が下落した流れを引き継ぎ、序盤は売りが先行。半導体・電子部品株が軟調に推移する中、下げ幅は一時100円を超えた。その後1ドル107円台後半まで円安に振れた為替を支えにプラスに転じる場面があったが、週末要因などが重しとなり、大引けにかけては安値圏でもみ合った。
TOPIXは0.05%高で取引を終了。JPX日経400<.JPXNK400>は0.05%安となった。東証33業種中、上昇率トップは海運。米長期金利の上昇を受け、金融セクターが底堅く推移した。一方、金属製品、医薬品、機械の下げが目立った。ファナック<6954.T>、信越化学工業<4063.T>、東京エレクトロン<8035.T>の3銘柄が、日経平均を約59円押し下げる要因となった。
日中は海外投資家による先物の買い戻しや主力株への押し目買いが入った。だが、連日の日経平均の上昇を背景に短期的な過熱感が意識されたほか、週末を控えたポジション調整売りも上値を圧迫した。
セゾン投信・運用部長の瀬下哲雄氏は「通商問題の懸念が後退したとはいえ、先行き不透明なことには変わりがない。北朝鮮情勢など地政学リスクもあくまで『一時停止』の状況。リスクオンにはなりにくい」とみていた。
個別銘柄では武田薬品工業<4502.T>が続落し年初来安値を更新した。同社は19日、アイルランドの製薬会社シャイアー<SHP.L>に提示した630億ドル規模の買収案が拒否されたものの、買収を巡る協議は継続していることを明らかにした。巨額買収に伴う財務負担や、買収に向けた新株発行による1株利益の希薄化を懸念した売りが優勢となった。
半面、任天堂<7974.T>がしっかり。20日にゲーム機「ニンテンドースイッチ」と組み合わせて様々な遊び方が可能となる段ボール製工作キット「ニンテンドーラボ」を発売した。「ゲームに距離を置いてきた顧客層の支持が得られれば、『スイッチ』の販売増につながる」(国内投信)と、ヒットを期待した買いが入った。東証1部銘柄で同社株の売買代金はトップとなった。
東証1部の騰落数は、値上がり989銘柄に対し、値下がりが978銘柄、変わらずが115銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22162.24 -28.94
寄り付き 22148.22
安値/高値 22076.63─22261.35
TOPIX<.TOPX>
終値 1751.13 +0.95
寄り付き 1748.41
安値/高値 1745.28─1756.79
東証出来高(万株) 142499
東証売買代金(億円) 24976.77
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