1年で株価10倍、「オリゴ糖食品」急成長の裏側 北海道発ネット通販企業「北の達人」が爆進中

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

北の達人は、今2019年2月期も売上高が前期比43%増の76億円弱、営業利益は同73%増の24.3億円と、大きな伸びを見込む。

ただ、これほど急激な成長となると、事業を回す人材が足りなくなる。北の達人の社員数は3年前の23人(2015年2月末)から現在は約90人まで増えたが、今後は北海道の大手企業や在京のIT企業などとの人材獲得競争も激しくなる一方だ。

大卒初任給を34万円に引き上げ

優秀な若手を確保するため、手は打っている。今年4月入社の総合職の初任給を一気に9万円引き上げ、34万円とした。同時に総合職全体で、平均21.2%のベースアップを実施し、年収ベースで平均86万円の引き上げを行った。一般職のベースアップは昨年4月に実施済みだ。厚生労働省の統計では全国の大卒初任給は20万円台(道内は19万円台)だから、水準は相当に高い。

とはいえ、一般消費者に商品を販売している以上、成長の基本となるのはやはり商品力だろう。木下社長は、今後の新商品や新規事業について、「世の中を快適にするもの、そして日本のGDPが増えることが条件。ライバルから客を奪うだけではGDPはプラスマイナスゼロ。新しく市場を作り出すものでなければいけない」と言い切る。

商品力と人材の確保。この両輪をうまく回せなければ、持続的な成長は難しい。はたして株価はどこまで伸び続けるか。市場からの注目はまだまだ高まりそうだ。
 

柿沼 茂喜 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かきぬま しげき / Shigeki Kakinuma

入社以来、一貫して記者として食品・外食、金融・証券、電力・ガス・石油、流通、精密機器、総合電機、造船・重機などの業界を担当。この間、『週刊東洋経済』『会社四季報』『金融ビジネス』の各副編集長、『株式ウイークリー』編集長、編集局次長などを経て現職。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事