特に読んだ相手に何らかの行動を起こしてもらいたい場合にはこの2つがそろっていることはとても重要です。すべて構造化された文章では、理解はできても退屈だったり、「わかるけどやりたくないなあ」と思われてしまいます。一方物語化された文章だけでは独りよがりになりがちですから、「この人、思い込みが強すぎる」と思われてしまうでしょう。つまり、良い文章はこの2種類の文章が適切な順番や分量で書かれています。
短い文章でも有効
これは、仕事を依頼するメールのような比較的短い文章でも有効です。以下の2つのメール文章を読んでみてください。
＜例1＞---------------------------------------
株式会社○○商品企画部の山田と申します。
この度弊社にてセミナーを実施いたします。ついては、ご専門の環境問題についてご講演をお願いいたしたく、ご連絡しております。
1.テーマ ：環境問題について
2.日時 ：平成○○年○月○日 10:00～11:00
3.会場 ：○○センター 大ホール
東京都○○区○○1-2-3（最寄駅 半蔵門）
4.謝礼 ：○円
ご多忙とは存じますが、ご検討の程、よろしくお願いいたします。
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＜例2＞---------------------------------------
株式会社○○の商品企画部 山田と申します。
鈴木先生のご著書を拝読し、是非ともご講演を賜りたく、連絡をさしあげました。
弊社はこの度、エコシリーズ商品の認知向上のため、環境問題に関するセミナーを開催いたします。つきましては、本分野の第一人者であり、常に先見性のある問題提起をされている鈴木先生にご講演いただきたくお願い申し上げる次第です。以下が講演の概要です。
1.テーマ ：環境問題について
2.日時 ：平成○○年○月○日 10:00-11:00
3.会場 ：○○センター 大ホール
東京都○○区○○1-2-3（最寄駅 半蔵門）
4.謝礼 ：○円
例年、1000人を超える方に参加いただいている基調講演です。スタッフ一同、鈴木先生のお話しをより多くの方に聞いていただくことでこの分野の発展が加速すると考えております。
ご検討いただき、御諾否のお返事をいただければ幸いです。
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例2の文章では、担当者がなぜこの人に依頼したいのかという思いが文章から感じ取れるのではないでしょうか？ ビジネス文書となると情報がきちんと構造化されていることはもちろんですが、最後の一押しとなると物語性の高い文章も必要になってきます。
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