アラフォー「恋愛弱者」男女の結婚のリアル 草食男子の手作り「誕生日ケーキ」が生んだ恋

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その心配は杞憂に終わった。鎌倉であじさいを見ながら、優一さんは家族への想いをいろいろ話してくれた。会社の経営者として長く単身赴任をしながらも家族を守ってくれた父親を尊敬していること、母親を助けるために家事を手伝ってきたこと。

「家族に対して私と同じような感覚を持っている人なので信頼できると思いました」

交際が始まってからの展開は早かった。約3カ月後には優一さんのほうからプロポーズがあり、その半年後には入籍して結婚式を挙げた。光代さんは「10年前に彼と出会いたかった。でも、10年前だったら結婚どころかお付き合いも続いていない」と分析する。

「結婚する前、会う約束をしていたのに私の仕事が終わらず、でも彼に会いたくて、深夜2時ぐらいに彼が一人暮らしをしているマンションにタクシーで行ってしまったことがあります。合鍵をもらっていたので、勝手に入って彼の隣で寝ました。翌朝、彼はすごくびっくりしていました。なんでいるの?って。当然ですよね。

ほかにも、用を足した後にトイレを詰まらせてしまったり、お酒を飲んだ後に彼の自家用車に乗せてもらったら気持ち悪くなって座席にリバースしてしまったり……。若い頃だったら確実に振られていたはずです」

自分のことは自分でできる優一さんは、10年以上の社会人生活で貯蓄もあり、精神的にも経済面でもゆとりがあった。光代さんがやらかしてしまう小さな失敗を落ち着いて受けとめ、フォローし、面白がることができる。

3歳下の夫に「楽をさせてもらっている」

結婚してからも、光代さんは3歳年下の優一さんに「楽をさせてもらっている」と感じ続けている。楽天的だけどうっかり者だと自覚している光代さんとは対照的に、優一さんは几帳面なしっかり者なのだ。

「料理も掃除も洗濯も主人のほうが明らかにスキルが高いんです。何でもパパッとやってくれちゃいます。結婚した当時は、通勤に2時間ぐらいかかる私は帰宅するのが夜10時ごろでした。車通勤の彼は早ければ8時には帰ってくるので、平日も彼が料理を作って私を待ってくれているのが申し訳なくて……。会社に申請して、残業なしの勤務体制に変更してもらいました」

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