日産「ノート」が発売5年目なのに好調な理由 フリート販売や自社登録の動きも見逃せない
日産自動車のコンパクトカー「ノート」が国内新車市場で快走している。
日産は4月5日、ノートが「2017年度国内販売でコンパクトセグメント1位を獲得」という題名のニュースリリースを発信した。リリースによると、2017年度(2017年4月~2013年3月累計)の国内販売台数が前年度比5.8%増の13万1119台を記録し、コンパクトセグメント(総排気量1600㏄以下の小型・普通乗用車)で販売台数第1位となった。
加えてノートは同期間、北海道、岩手県、秋田県、山形県、神奈川県、静岡県、島根県、高知県、長崎県、大分県、宮崎県の計11エリアでは、軽自動車を除く登録車販売台数の第1位となっている。
ただ、何やら条件付きでの販売ナンバーワンのお知らせの背景には、トヨタ自動車「プリウス」の存在がありそうだ。自販連(日本自動車販売協会連合会)の統計による、登録車のみでの2017年度での販売ナンバーワンは「プリウス」(14万9083台)が獲得したからだ。
さらに全軽自協(全国軽自動車協会連合会)統計を含めた、含軽統計では、2017年度での総合販売ナンバーワンがホンダ「N-BOX」になっている。軽自動車を含んだ統計ではもちろん、軽自動車を除いた登録車の乗用車ブランド通称名別ランキングでも「2017年度にもっとも売れたクルマ」にはなれなかったのである。
完成検査不正問題がなければ獲れたかもしれない1位
ひょっとすると、ノートは2017年度に軽自動車を除く登録車乗用車ブランド通称名別ランキングでは、1位を獲れたかもしれない。2017年秋に発覚した日産自動車の完成検査不正問題によって、1カ月近く生産・出荷が止まったことが痛かった。10~12月のノートの販売台数は大幅に減っていた。
「たら・れば」の話はあまりしたくないが、完成検査不正問題がなければ、プリウスとの約1万8000台差を埋められた可能性はある。実は2018年に入って1~3月はプリウスを押さえて、登録車の乗用車ブランド通称名別ランキングで1位を守っているぐらい足元で販売は好調だからだ。それも発売5年目のクルマがである。
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