「人間以外との恋ゲーム」にハマる若者の心理 なぜハトやゾンビとの恋愛なのか

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『はーとふる彼氏 〜希望の学園と白い翼〜』の画面(写真:プレイ中の画面を筆者が撮影、提供)

国立大学に通うAさんは、ニコニコ動画のゲーム実況動画で「はーとふる彼氏」を知ったという。無料の体験版で遊んでいたそうで、たいしたボリュームはなかったうえに、時間を見つけては遊んでいて、短期間でクリアしたと話す。

普段からいわゆる恋愛ゲームをしているそうだが、擬人化されたキャラクターがでてくるほかのゲームとは違い、キャラクターが写実的なハトのイラストであり、「ある意味3次元的な要素があり、道端でハトを見かけても愛着が湧く」ほどのめりこんでいたという。

また、主人公のキャラクターがはっちゃけていたり、ストーリーもギャグの要素が多かったりする点がほかの恋愛ゲームとは違うそうだ。ハトとの恋愛に「きゅん」とまではしなかったが、キャラクターの性格や言動に対してかわいいと思うところがたくさんあり、「キャラ萌え」したとAさんは語る。リアルなハトのキャラクターでギャグ要素の多いゲームなのに、ストーリーには感動する部分が多いところが魅力だ、とも話していた。

Aさんは女子校出身でアニメや漫画、ゲーム全般が好きだといい、普段から「うたの☆プリンスさまっ♪」などで遊んでいるそうだ。その流れでこのゲームにたどり着いたらしく、ネタとして遊びつつも、ハトを相手にするこのゲームを恋愛ゲームとしてもとらえていたいうことができるだろう。多くの恋愛ゲームが登場し、マンネリ化もする中で、非現実的でギャグ要素が多いのに、「キャラ萌え」できたり感動できたりするこのゲームのように、ギャップを楽しめるゲームがウケているのではないだろうか。

ゾンビとなった恋人を育成

Case2 『ゾンビ彼女』『ゾンビ彼氏』
『ゾンビ彼氏』の画面(写真:プレイ中の画面を筆者が撮影、提供)

死んでゾンビとなった彼女(彼氏)を蘇生させるため、ご飯をあげて会話をしながら彼女(彼氏)の知性を取り戻すというゲーム。再び恋人に出会えるまでを描いた、切ない放置系育成ゲームアプリだ。

プレイヤーは、ご飯と称したほかのゾンビの脳みそを狩り、異形のものと化した愛する恋人にそれを与え続けるという狂気じみた設定となっている。イラストは、グロかわいい、キモかわいいテイストでデザインされている。

このゾンビ彼氏彼女シリーズにハマっていたのが、都内の私立大学に通うBさん。彼女は、ハロウィンの時期にこのシリーズの第1弾「ゾンビ彼女」を見つけ、そこからゲームをプレイし続けているという。1度何かにハマるとそれ中心の生活になってしまうというBさんは、このゲームにもできるかぎりの時間を費やしていたという。「デザインが好みだっため、出てくるキャラクターがかわいいと感じ、ストーリーも面白かった」という感想だった。

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