タニタが「食堂」の次に「カフェ」を出す狙い

看板商品は"噛む"スムージー、「カムージー」

タニタ食堂との違いは何か。キーワードは「心の健康」だ。タニタ食堂は、こうした健康に配慮した食事で、健康への意識・関心が高い層にアプローチしていた。だが、身体の健康には良いもののストレスを感じる人もいたという。タニタ食堂は全国展開する中で伸び悩む店も出てきており、秋田県の店舗は3月末で閉店する。タニタとしては、タニタ食堂では訴求できていない層の取り込みを狙う。

タニタは楽天の農業サービス「Rakuten Ragri」から有機野菜を仕入れる。今後は、有機野菜を使ったカップサラダなどを共同で開発する計画だ(記者撮影)

健康への関心が低い層は、健康になるために高い金額を支払うのに躊躇しそうだが、価格面はどうなのか。東京の「丸の内タニタ食堂」の平均単価はランチタイムが約1000円、ディナータイムが約1200円。新宿のパイロット店では噛むスムージーが600~800円で販売され、有楽町の店舗では、有機野菜と和だしのフォーなどの料理で900~1200円程度の価格帯を想定している。

平均単価は食堂よりも高めを想定

タニタカフェの平均単価の想定は、モーニング・カフェタイムで700円、ランチタイムで1200円、ディナータイムで1500円程度と、タニタ食堂よりも高い。平均単価ではむしろハードルが高くなったようにも見える。谷田千里社長は「初めにタニタカフェに来るのは意識が高い人かもしれないが、コラボレーション製品も含めた価格面で敷居を低くする」と話す。

タニタと食品メーカーのマルサンアイのコラボ商品。「タニタカフェ」監修を全面に打ち出している(記者撮影)

谷田社長が言及したように、タニタカフェでは店舗に加えて、企業とコラボレーションして開発した商品も展開する。たとえば、食品メーカーのマルサンアイと共同開発したオーガニック豆乳を2017年9月に発売。今月26日には新製品のアーモンドミルクも投入する。タニタカフェの店舗に足を運べない人にも、スーパーなどでタニタカフェの製品を買ってもらおうというのが狙いだ。

さらに、職場や中食分野への展開も視野に入れる。ポリフェノールの含有量が多いコーヒーなどの提供を検討している。

次ページ飲食店ビジネスに取り組む理由とは?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT