日本人の意図を読めない外国人労働者の心情

そもそも労働に対する価値観が別物だ

つまり、外国人は「個人主義的」な働き方なわけです。彼らがフォローしないのはやる気がないからではなく、人の仕事を奪う可能性を考慮しているから、という理由があります。

残念ながら、日本的な「背中を見せて、仕事を教える」というやり方は彼らに通用しません。外国人と仕事をするときは明確な役割分担をして合意を得ることが必須だと、当時の経験から痛感させられました。

世界から見て、日本人は働きすぎ

ほかにも日本人が外国人と一緒に働くうえで、知るべきことがいくつかあります。

たとえば、外国人は「仕事よりもバカンスを優先する」という価値観を持つということ。できるだけ残業や休日出勤をしないのが世界の常識です。

なかでも特に残業や休日出勤に厳しいのが、冒頭にも出てきたブラジルです。日本でも昨今「働き方改革」が話題で、政府や企業は残業や休日出勤を減らそうと一生懸命になっていますよね。プレミアムフライデーやドローンで残業を監視するといった施策が注目を集めましたが、ブラジルの現在の制度を知ったら、とてもシンプルなことに驚くかもしれません。

ブラジルでは、管理職も含めて、1年のうちに連続30日のバケーション休暇(しかも有給)を与えなければいけないという法律があります。さらに、1週間の労働時間は44時間まで、残業は1日2時間までと制限されています。残業には、通常業務と比べて50%割り増しの賃金が発生します。

欧米諸国でも休暇を取ることが推奨されています。ドイツでは6カ月継続勤務した人に、最低24日の有給休暇を取得する権利が与えられます。フランスでは年間5週間の法定最低休暇があり、スウェーデンでは1日6時間労働の試みが始まりました。オランダは週4日勤務が当たり前になりつつあります。

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