日本人の意図を読めない外国人労働者の心情 そもそも労働に対する価値観が別物だ

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日本のように「電車が時刻表どおり来る」国は世界でも極めてまれです。プロジェクトの納期遅れなどにも敏感です。しかし、バケーションをしっかり取る国では、納期遅れをあまり気にしない(気にしてくれない)こともしばしば……。

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海外では業種、役職にかかわらず全員が上記のような休暇についてのルールに従います。そしてバケーションについても、本人が取ると決めている日を後から調整するのは不可能です。

日本のように残業や休日出勤で遅れをカバーするという発想もありませんから、プロジェクトで動くときには、メンバーのバケーションに合わせた進行計画を立てなければいけません。それを怠ると、バケーションの長さだけ納期が遅れていきます。

そうした国は多いのですが、なかでもブラジルでは特に、大きめのバッファーを取った余裕あるスケジュールを立てる必要があります。そのバッファーの大きさたるや、ふだん日本で仕事をしている人には想像もつかないほど。そして、そのバッファーはたいてい使い果たされます。

五嶋 仁 イー・ビー・ソリューションズ マネージング・コンサルタント

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ごとう ひとし

2002年、海外で働きたいとの思いから(株)東芝に入社。グループ内外のアメリカ、タイ、中国、ブラジルの基幹(ERP)システム、グローバルSCMシステムで、多数のプロジェクトリーダー、PMOを経験。2007年、イー・ビー・ソリューションズ(株)入社。米国公認会計士。共著に『ITエンジニアの「海外進出」読本』(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。

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