ユニクロの業績が左右する日本株の先行き 個人投資家の利益確定売りや政局にも着目だ
グループの運用資産残高が6兆ドルを超え、日本株も約30兆円分保有するとされる米ブラックロック。この世界最大の資産運用会社は依然として日本株に強気の姿勢だ。
『週刊東洋経済』は3月12日発売号(3月17日号)で「先読み投資術」を特集。2月の株価急落後に変調を来した相場を勝ち抜くための「投資の知恵」を紹介した。
特集ではブラックロックの日本法人で最高投資責任者を務める福島毅チーフ・インベストメント・オフィサーにインタビュー。その中で、ブラックロックとしては2月の相場急落後も「日本株についてはオーバーウエート(ある投資対象への配分比率を、基準となる資産の配分比率より多くすること)を維持している」「このスタンスを変えるときは、世界景気の成長の勢いが落ちるときだと現状ではみている」と、福島氏は答えた。
1月第2週から8週連続で売り越し
よく知られているように、日本の株式市場の「主役」は外国人投資家だ。2017年も売買代金の約6割を外国人投資家が占めた。ただ、その外国人投資家はブラックロックのように日本株に強気の投資家ばかりではない。
外国人投資家の売買状況を示すデータは直近で2月第4週分(2月26日~3月2日)までが東証から発表されている。そのデータによると、今年に入ってから外国人投資家が日本株を買い越した週は1月第1週のみ。その後の8週間はすべて売り越している。
しかも8週累計の売り越し額は、現物株と株式指数先物(日経225先物、TOPIX先物、JPX日経400先物)の合計で6兆円を超えた。
大きかったのは金額規模だけではない。2月急落前までの買いと売りの「高低差」も大きかった。大和証券エクイティ調査部シニアストラテジストの家入直希氏は、日経平均株価に影響を及ぼす先物売買のデータを示して、それを説明する。
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