エンジ会社が油田権益獲得のナゼ? 千代化、西アフリカで石油生産に参画

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世界的な流れとして、原油や天然ガスの新規開発は「陸」から「海」へと舞台が移っている。だが、陸と海とでは勝手が違うため、世界的に見ても、海洋での原油・ガス生産設備で実績がある総合エンジ会社は仏・テクニップス、伊・サイペムなど一部に限られる。

こうした中、千代化は今年度からスタートした新中期経営計画で、成長戦略の柱として海洋エンジニアリングへの進出を宣言。その足掛かりとして、今年7月に100億円を投じて、海底地質データ分析や生産井配置などのアドバイス、設備概念設計などを手掛ける英国の海洋資源コンサル会社、エクソダスの買収に踏み切った。

今回の権益取得は、その第2弾という位置づけになる。「権益を取得することによって貴重なナマの情報が得られ、今後の事業展開に大きく役立つ。2鉱区ともすでに生産が行われている油田なので、投資リスクも小さい」(企画管理本部IR・広報担当の中山直行氏)。

三菱商事が譲渡を打診

通常、プラントエンジ会社に油田権益取得の話は回ってこない。今回は、千代化の筆頭株主である三菱商事が資産入れ替えの一環で、小規模なガボンの油田権益の一部売却を検討。千代化の経営戦略を熟知している三菱商事側から権益の譲渡を打診し、話がまとまった。

千代化はエクソダス買収や今回の権益取得により、海洋資源開発にかかわる知見やノウハウを得て、海洋資源開発におけるエンジニアリング業務の早期受注獲得を目指す。

(写真:Newscom/アフロ)

渡辺 清治 東洋経済 記者
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