Apple Watchが冬のリゾートで活躍するワケ 初めてのゲレンデでも自分の居場所を表示

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「デジタルによってスノーリゾートの体験は変わる」と積極的なデジタル投資を行っている同社のデジタルマーケティング担当副社長、トレイシー・チャン氏は、Apple Watchアプリの活用に期待を寄せる。

「いま我々は、リゾートにイノベーションをもたらそうとしている。再生可能エネルギー100%化とともに、アプリの活用はその戦略の中核にあります。今自分がどこにいて、次にどこに行けば良いのか、といったナビゲーション機能に加え、天候や雪質などのコンディションと安全対策、グループ間のコミュニケーション、そしてスキー場全体のリーダーボード機能などを提供し、ゲレンデでの体験を共有し、再訪したくなるような楽しい場所へと変えています」

ゲレンデでの体験が完全に変わった

GPSを内蔵したApple Watch Series 3は、前述のようにスキーのワークアウトによる消費カロリーの記録や速度・距離の計測だけでなく、今自分がどのリフトに乗っていて、どのくらいの位置にいるという情報や、自分がどんなレベルのゲレンデのどのあたりにいる、といった情報を手首で確認できる。

1時間弱の滑走で消費した熱量は226キロカロリーだった(写真:iPhone画面をキャプチャ)

例えば別々にすべっていた友人と合流したいとき、初めて訪れた場所でも自分のいる場所を電話やメッセージで伝える事ができるし、アプリであらかじめ友人を登録しておけば、スキー場のマップの上に友人がどこにいるのかをリアルタイムで表示できる仕組みだ。

前述のSlopeは、GPSの位置情報からスキーリゾートの名前は特定してくれるが、リフトの名前やゲレンデの位置までは表示してくれない。リゾート専用アプリならではの機能は、そのリゾートのホスピタリティをデジタルから実現していた。

ちなみに、SlopeにしてもSquaw Valleyにしても、滑走の記録はiPhoneの「ヘルスケア」アプリや「アクティビティ」アプリに記録され、その日のワークアウトとして、消費カロリーやエクササイズの時間として記録してくれる。

筆者が実際にSquaw Valleyで計測した1時間弱の滑走で消費した熱量は226キロカロリーと意外に多かった。良いエクササイズになっていたようで、10年ぶりにやったスキーだけに筋肉痛にならないようケアしておかなければならなそうだ。

今年は引き続き、寒波に見舞われている日本。みなさんもゲレンデに出かけて、Apple Watchを活用しながらアクティブに冬を楽しんでみてはいかがだろうか。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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