筒井:そうですね。ジュネーブのオフィスは、現在は900人以上います。ギャラハー買収前の当時は450人ぐらいでした。
ジュネーブでは、最初の3年に、ビジネスディベロップメントを担当した後に、コーポレートストラテジーのヘッドを務めました。3年半ほど、JTインターナショナルのCEOの近くで仕事をしました。それまでは、買収をしたり、交渉をしたり、契約をまとめたりビジネスを興していく仕事がメインでしたが、コーポレートストラテジーは、経営計画や中期計画の策定、戦略立案をするのが中心ですので、仕事内容はガラっと変わりました。
そして2012年の3月に日本に帰任しました。私自身は、日本に帰ってキャリアを築くというよりも、このまま海外で次のポジションへ進みたいと考えていたのですが、「日本に帰って来い」「経営企画の仕事をやってくれ」と声がかかったので、帰ってきました。それまで7年近く海外にいて、かなり自由に仕事をさせてもらったので、そろそろ会社に恩を返さないといけないと思いまして。
日本の経営企画部は、JTインターナショナルのコーポレートストラテジーと似たような仕事かと思っていたのですが、ずいぶん違うなという印象です。着任当時、経営企画部長というのが、どんなにシニアなポジションかもわかっていなくて、「お年はいくつですか?」と聞かれて、「37歳です」と答えると、「えーっ」と驚かれます。
瀧本:JTはすごく古い会社かと思いきや、そういう会社に変わってしまったわけですね。JTのほかにも、リクルートホールディングスのように、経営企画をかなり仕切っている30代がいる会社もありますが、30代の経営企画部長は日本企業ではとても珍しい。
筒井:私は海外で勤務している間、年齢を意識することはありませんでした。JTインターナショナルという組織は、簡単に言えば外資系カルチャーですので、第一優先事項は成果が出せるかどうか。結果さえ出せれば、若くてもいいというカルチャーの中で7年間生きてきましたので。
瀧本:実は僕も年齢を聞かれるのが面倒くさいので、あらゆるメディアに対して年齢非公開ということにしています。
筒井:おいくつなんですか?
瀧本:一応、秘密なんです。20代半ばのうちに、売上高が600億円しかないのに借入金が2000億円もある会社の再建に参画したのですが、そのとき、年齢不詳のほうが便利だと気づきました。
筒井:私も、最近は年齢を意識させられることが多いですね。経営企画担当者が集まる場に行って見ると、私は経営企画部長の代理の代理ぐらいの年齢ではないかと感じます。
(構成:佐々木紀彦、撮影:風間仁一郎)
※ 続きはこちら:日本の企業人は、「日本」にこだわりすぎる
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