どの企業リーダーも一夜で今の地位を築いたわけではないでしょう。懸命に働き、失敗し、教訓を学んできたはずです。その経験を共有することで、従業員との信頼関係を強化し、困難を克服する力を身に付けさせることができます。実際、エデルマン社の調査によると、従業員の68%はCEOの個人的なサクセスストーリーを聞きたいと思っており、73%はCEOが克服してきた障壁について知りたいと考えています。
2. 生徒の側に回ることをためらわない
「学習する組織」とは、従業員の一人一人が自分や同僚の能力向上に意欲的に取り組む組織です。自分の知識を周囲と共有することも重要ですが、新しい知識を柔軟に受け入れることも大切です。
私が働いているコーナーストーンオンデマンドでは、従業員が教師役になってさまざまな知識を教え合う、「Development Day」を隔月で開催しています。プログラミングや遠隔勤務、ケーキポップの焼き方からiPhoneでの写真撮影に至るまで、ありとあらゆることを同僚に伝授するのです。CEOをはじめとする経営幹部もこうしたワークショップに参加し、教師役の従業員から学んでいます。教師は、新人の営業担当である場合もあれば、シニアデザイナーである場合もあります。
リスクをとってでも能力開発をする
3. 学習とビジネス戦略を関連づける
教師と学習者、両方の経験を通じ、「学習する組織」のカルチャーは醸成されていきます。しかし、これを強固なものにして維持するには、学習とビジネスの目標を関連づける必要があります。
デロイト社の調査によると、学習のための事業計画を作成したことのある組織は45%未満です。人材や資源、時間への投資は、その投資がいかに収益に貢献するか明確なビジョンをもって行われるべきです。
企業リーダーは、人事部の担当者を集め、1年先、5年先、10年先の組織のビジョンを語ってから、「これを実現するにはどうしたらいいでしょうか? 何か私にできることはありますか?」と尋ねてみてください。
トップダウンで進める「学習する組織」作りとは、リスクをとってでも能力開発に取り組むことが、社内での評価のみならず、企業の収益にもつながることを示すことです。企業リーダーとして、人的にも資金的にも注力していることを示せば、あなたの会社は従業員が主体的に学習する、強い組織になるでしょう。
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