萌え断女子が殺到するフルーツサンドの秘密

フルーツを使った商品は進化し続けている

2006年のイベント以降の3年間、月1度のペースでイベントを行うことを決め、さまざまな場所で開催。遊び仲間も来てくれたし、友人のミュージシャンたちも協力してくれた。成瀬氏の最大の強みは遊びを通じて築いた人脈であり、人を楽しませる精神だった。

その後、店の新たな方向を考えるべくカフェ学校に通い始め、そこで出会った仲間と、より内容を充実させたイベントを開催。このカフェ学校では、後に仕事のパートナーとなる岩槻氏と出会った。

そのうち、イベントに出席した客から、ケータリングを頼まれるようになる。料理をケータリングする人から「フルーツは頼みます」と助っ人を頼まれる場合もある。ケータリング業者はたくさんいるが、果物の専門知識と仕入れルートを持つ業者がいなかったことが、フタバフルーツに注文が集まるようになったのだ。

果物屋の数は約30年で3分の1に

「料理は1回食べたら終わりだけど、フルーツは置いておいて、またつまむこともできる。撮影現場だと、冷蔵庫に入れて次の休憩のときに食べることもできる」と成瀬氏は話す。

フタバフルーツパーラーでもパフェは人気商品だ(撮影:今井康一)

フタバフルーツの知名度が上がるにつれ、地方の果物屋の経営者たちからいろいろと相談されるようになった。「店のあり方を変える上で、お父さんと葛藤はなかったのですか」「果物屋として生き残るにはどうしたいいですか」といった内容だった。最近では、地方の卸売市場の関係者が訪ねてくることもあるという。

青果市場は長年、低下傾向にある。農林水産省の調査によると、1991年に1万3750店あった果実小売業者数は、2012年には3889店と3分の1以下にまで減っている。

果物屋の閉店が相次ぐのは、人々のライフスタイルが変わり、消費量が減ったからだ。厚生労働省は果物の1日の目標摂取量を200gとしているが、同省が実施した「平成24年国民健康・栄養調査」によると、全世代の平均摂取量が半分の107g、最も多い70歳以上でも160g、最も少ない30代では61gしかない。

業容を広げているフタバフルーツの経営も安泰とは言えない。ケータリングで売り上げは伸びたが、従業員を2人抱え、人件費もかかるようになった、と成瀬氏は明かす。利益を伸ばすため、果物を前面に出す飲食店ができないか、と本気で考え始めたころにカフェ・カンパニーからフルーツパーラーの企画が持ち込まれた。

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