深刻化する米政治対立、債務上限問題悪化も 2011年よりも、かなりきわどい事態に?

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10月2日、米連邦政府機関の一部閉鎖が始まってから2日が経過し、終結のめどはなお見えない。こうした中で現在の政治対立が、10月半ばまでに対応を迫られる連邦債務の法定上限の引き上げ問題をめぐる闘いと合体してしまうという、実に憂うべき事態に直面しつつある。ワシントンのリンカーン記念館に通じる道路で1日撮影(2013年 ロイター/Jason Reed)

[ワシントン 2日 ロイター] - 米連邦政府機関の一部閉鎖が始まってから2日が経過し、終結のめどはなお見えない。こうした中で現在の政治対立が、10月半ばまでに対応を迫られる連邦債務の法定上限の引き上げ問題をめぐる闘いと合体してしまうという、実に憂うべき事態に直面しつつある。

共和党のポール・ライアン下院予算委員長は2日、記者団に対して「予算と債務上限の問題は統合されると思う」と語った。

ライアン委員長は、こうした展開を前向きにとらえている。政府機関の一部閉鎖よりも大きな脅威にさらされることが、反目し合って身動きが取れなくなっている与野党の両陣営を否応なく交渉の席につかせるとみられるからだ。しかしそうなれば、政府機関の閉鎖が解除されるのは10月半ば以降になることを意味する。

さらに重要なのは、2つの問題が組み合わさった結果、危険で予測不能な財政の大混乱を生み出す恐れがある点だ。この混乱は、単なる政府機関の閉鎖や、あるいは債務上限引き上げをめぐる闘争が金融市場を揺るがすとともにデフォルト(債務不履行)寸前の状況にまで陥った2011年と比べても、解決がより困難になるかもしれない。

問題の核心は、議会共和党が債務上限をオバマ大統領から譲歩を引き出す最高のチャンスだと考えていることにある。同時に大統領は、債務上限に関して交渉には決して応じないと表明しており、そうした図式だけでも行き詰まりを生み出す。

時間的な厳しさもある。17日までには16兆7000億ドルの債務上限を引き上げなければならない。

さらにとどめとなるのは、共和党が交渉の材料として医療保険制度改革(オバマケア)の先送りや縮小のほかにも要求を持ち出そうとしていることだ。

同党はこれまで、税制改正やカナダからテキサス州までの石油パイプライン「キーストーンXL」の建設許可、国防予算に関する歳出強制削減規模の縮小などの面で大統領に譲歩を求めてきた。

同党のジョン・フレミング下院議員(ルイジアナ州)は「債務上限引き上げの交渉となれば、要求項目はずっと多くなると思う」と述べた。

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