独立コンサルタントの「新しい働き方」とは? みらいワークス社長にロングインタビュー

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

岡本:外資のコンサルティングファームであれば、人月あたり400万~450万円が一般的だと思いますが、我々がクライアントからいただく金額は200万円以下です。しかも、10年以上の実務経験のある、コンサルティングファームのマネジャークラス以上の人材を提供してその金額なので、非常に安い。このコスト競争力が大企業のクライアント様からご好評をいただいております。

ご登録いただいているプロフェッショナル人材の方々にとっては、我々が提供するプロジェクトがプロフェッショナル人材向けの業務委託に特化していること、高スキルを活かせる高単価な仕事であることの2点が、価値となっています。実際、サービスを利用されているプロフェッショナル人材の90%以上の方から「満足している」という評価をいただいております。

岡本祥治(おかもと ながはる)/2000年に慶応義塾大学理工学部を卒業後、アクセンチュア株式会社に入社。 ITコンサルタントとして、基幹システム導入や、ITアーキテクチャー構築などのプロジェクトに参画。戦略グループ転籍後は、事業戦略策定や新規事業立ち上げなどを推進。ベンチャー企業への転職を経て、2007年に株式会社オンサイドパートナーズを設立し、個人コンサルタントと して活動を開始。いくつかの事業立上げと失敗を繰り返した後に、独立プロフェッショナルの需要に着目し、プロフェッショ ナル人材サービス事業を立ち上げる。 2012年3月にみらいワークスを設立し、代表取締役に就任(写真:Signifiant Style)

朝倉:事業の形態としては、マッチングサービスになるのでしょうか?

岡本:「フリーランスとして働くプロフェッショナル人材を対象としたビジネスマッチングサービス」と説明していますが、実は、我々が業務委託で仕事を受けて、再発注するという形なので、厳密に言うと「マッチング」ではありません。日本の法律の下では、この「再発注」という仕組みを取らなければならないので、現在はこうしたモデルになっています。

もともとは、外資系コンサルティングファームの下請けから事業を始め、コンサルティングファームの中で人が足りていないプロジェクトに人材を提供していました。徐々にそのビジネスが拡大するにつれて、このモデルは別のマーケットでも行けると思い、まずSIerに進出しました。それを端緒に、市場規模が大きい事業会社向けのマーケットにも進出して成長してきました。

クライアントの売上構成比については、一部上場企業からベンチャー企業まで規模の様々な事業会社が売上の半分を占めています。残りは、コンサルティング会社とSIerを中心としたテクノロジー系企業という構成です。

起業家を支えるプラットフォーム

朝倉:登録者は6200名以上とのことですが、どういった方が登録されているのですか?

岡本:当初はコンサルティングファーム出身者の方が多かったのですが、今は事業会社のみで経験を積んだ方が多いです。

昔はコンサルティングファーム出身でないと、コンサルティングの仕事はできないと思われていましたが、今では一言で「コンサルティング」と言っても、パワーポイントで資料を作って納品する仕事よりも、社内プロジェクトの実行推進支援のような仕事のほうが多いんです。そうなると、事業会社出身の方でも、社内のステークホルダーの方々と調整をしながら物事を前に進めていく仕事はできます。クライアントサイドでも事業会社のお客様が増えてきたので、事業会社出身のプロフェッショナル人材が活躍する機会が増えてきました。

登録者の中には、スタートアップを経営している方もいます。例えば、マンションの一室で、2人くらいのエンジニアを抱えて開発をしている中、社長自身は業務委託で仕事を請けて会社を回しているという方です。今では有望スタートアップになっている会社でも、当初はそうやってお金を稼いできた、という会社は多いので、起業のあり方として、こうしたかたちも普通になってきているのではないかと思います。

次ページ異なる働き方を一貫してサポート
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事