列車の業務用電源でスマホ充電は「懲役5年」 注意!英国は「充電したい場所」に電源がある
英国では、盗電の罪を犯した場合、「最大で懲役5年」と決められている。さすがにこのときの「犯人」はいったんは署まで連れていかれたものの、程なくして釈放された。罪に問われなかったとはいえ、4人もの警官に身柄を押さえられ、車に押し込まれ署まで連れていかれたのは本人もショックだっただろう。
では、他で「車内に業務用コンセント」の事例はどうなっているのだろうか。いくつかの例を思い返してみた。
日本でも業務用コンセントが付けられている。多くの通勤電車には車端の壁にコンセントが付いており、普通のプラグが差し込める仕様になっている。しかし、あくまで業務用であって乗客は使えない。

この「隠しコンセント」をめぐって、筆者もトラブルに巻き込まれたことがある。成田空港に向かう総武線の快速電車で、目ざとく電源を見つけたある訪日客がパソコンを充電しちゃえとばかり、ちゃっかりプラグを業務用コンセントに差し込んで使っていた。
これを車掌が見つけ、「これは使ってダメな電源なので抜いてほしい」と説明するも、言葉が通じないので状況は険悪化するばかり。やむなく筆者が代わりに説明したものの「シンカンセンのはOKなのに、どうして他の電車ではダメなのか、納得がいかない!」とその訪日客の怒りは収まらず、なだめるのに結構時間がかかった。
ちなみに、中国の駅や空港の待合室にいると、充電したい旅客が壁や床にあるコンセントを探してはフタをこじ開けプラグをつなぐ……といったシーンを見ることが少なくない。彼らにしてみたら、「公共空間にある電力は使って当たり前」くらいの感覚のようだ。もっとも最近では、きちんと公衆向けに充電用のコンセントを設けて対応する場所もずいぶんと増えてきている。
充電用電源付き通勤電車も登場
新しく造られた優等列車の車両には、座席に充電用コンセントが付いていることが世界的にみても一般的になっている。欧州ではこれに加えて、通勤電車でも徐々に電源完備車両を見かけるようになってきた。
たとえば、ロンドンから西に延びるグレートウェスタンレールウェイ(GWR)にこのほどお目見えした通勤車両は各席に電源完備。ドイツでも一部の近郊型車両に電源が付いていて、旅先での電車移動中、電池切れを気にすることなくスマホが使えるのはありがたいサービスだと感じたことがある。
目下、五輪を控えた東京では、「地下鉄について2020年時点で、Wi-Fi接続可能区間を全体の8割」と打ち出している。ただし、車内充電についてはどうか。
スマホの電池切れは誰にとっても「死活問題」。外出時は電池の残量を確認、あるいは充電器を携帯するなど、万全の体制が必要だ。くれぐれも業務用コンセントにつないで、盗電の疑いで逮捕されることのないように。
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