JT、「加熱式たばこ」に経営資源を優先配分 「高温加熱タイプ」も投入へ

拡大
縮小

「プルーム・テック」は、2月5日に横浜市や大阪市など6都市へ、4月中には神奈川県・千葉県・埼玉県・大阪府・福岡県全域などに拡販する予定。ただ、上期中としていた全国販売については、供給に万全を期すため、9月に後ずれさせる。

「プルーム・テック」の製造能力は、18年末までに5億パック(100億本)に引き上げ、2018年は2億パック(40億本)の販売を目指すとした。デバイスについては、17年末に累計100万台を突破したという。

紙巻きたばこ市場は縮小加速

加熱式たばこの急速な拡大もあり、紙巻たばこの販売数量減が続いている。JTの国内紙巻きたばこの販売数量は、2017年に929億本(前年比12.5%減)と、民営化以降初めて1000億本を割り込んだ。18年も同16%後半の大幅な減少を見込んでいる。

2018年12月期の連結営業利益(国際会計基準)は前年と同水準の5610億円になるとの見通しを発表した。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト18人の営業利益予測の平均値は6074億円となっている。

国内たばこにおいては、プルーム・テックの拡販効果が紙巻きの販売減少影響を一部カバーする。海外たばこ事業は、買収効果や新興市場での伸長により販売数量増を見込んでいる。

連結売上収益は同3.8%増の2兆2200億円の見通し。RRPが自社たばこ売上収益に占める割合は10%台半ばを見込んでいる。

(清水律子)

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