カンロは「糖質制限ブーム」なんて気にしない

「健康のど飴」が定着、「虫歯予防」飴も

とはいえ、昨今の糖質制限ブームはカンロにとって逆風ではないのか。米飯や麺類などの炭水化物や砂糖に含まれる糖質の摂取を抑えると糖尿病予防や減量にもつながるとあって、ダイエットを目指す人の関心は高い。カンロの自社調査結果でも20~60代女性の55%が糖質を気にしてキャンディの摂取を制限しているか制限しようとしているという結果が出ている。

ただ、国民健康・栄養調査では、日本人の糖類の摂取量がWHO(世界保健機関)の推奨する摂取量を大きく下回っており、糖質過多ではない。三須和泰社長も、「長年培ってきた研究技術力から、添加物が少なく、機能性の高い商品を展開していく」と話し、潜在需要の深掘りに自信を示す。

業界トップの「健康のど飴」が定着

カンロは以前から健康に配慮した商品開発もしている。代表的なのが1981年からのロングセラー「健康のど飴」シリーズ。薬効をうたってはいないが、和洋のハーブ入りの商品が風邪の予防を意識する消費者の心をつかみ、同ジャンルのトップブランドを維持する。

カンロは健康志向の高まりをチャンスととらえて、機能性商品を積極投入している(撮影:風間仁一郎)

2017年9月には腸に効くといわれる乳酸菌入りの「たたかう乳酸菌」や、免疫力を高めるといわれるマヌカハニー入りの「たたかうマヌカハニー」などを投入した。

米飯や麺類に比べれば、キャンディを1日数個食べたところで摂取される糖質は限定的。カンロは「珈琲茶館」「紅茶茶館」といったノンシュガーのラインナップも持っているが、どちらかと言うとその売り上げは徐々に減っているといい、消費者はむしろ糖類の甘さを支持している様子がうかがえる。口の中で長時間甘みを楽しむ手頃な菓子として、グミを含めたキャンディ市場には拡大の余地がありそうだ。

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