「社員データ」を使えない会社が損する理由

優秀な人事部はデータを使いこなしている

人事担当者は社内のあらゆる部門、分野といつでも連携がとれるようでなければなりません。人材戦略を社内に発信していくためには、統計分析に長けた人と連携しサポートしてもらう必要もあります。たとえば、従来の人事部は採用の際、転職回数の多い、いわゆる「ジョブホッパー」をふるいにかけるのが通例でした。

しかし、“転職回数の多さ”と“新しい就職先に留まる期間”との間には、何の関連性もないことが統計分析によって明らかになっています。つまりデータ主導型人事システムが成功するかどうかのカギは、適切な仕組みを構築し、社内で人材を適切に育成できるかどうかにかかっているということです。

次は人事部の番だ

私が人事部門の責任者と話をする際によく用いるのが、下の図です。ここには会社が必要とする人材(左側)と必要とする多彩で幅広いスキル(右側)の両方が示されています。自分たちがどのような人材でチームを構成し、どのように人材を育成しコミュニケーションを図っていこうとしているのかを、データを活用しながら具体的に描いてみるために非常に役立ちます。

この方法のよい点は、必ずしもチーム全体を再編成する必要はないという点です。今日のように非正規雇用が多い労働市場あっては、人事部は必要な人材を有期雇用することもできるし、また、必要なテクノロジーをすぐに導入することもできます。

データ主導型の人事システムは、人事担当者にとって自分の仕事が会社におよぼすインパクトを真の意味で理解するための唯一の方法ともいえます。社内のほかの部門は早くからデータ活用能力を身に付けており、社内でますます重要な役割を担うようになっています。CMO(最高マーケティング責任者)職を置く企業が増えているのはその好例といえるでしょう。次は人事部門がそうなる番です。必要な人材もツールもすでにそろっています。

キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 財新
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT