ビットコインは有事の資産防衛に有効なのか 預金封鎖や通貨切り替えがもし起きたら

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実際に、現実には預金封鎖などがなくても政府のハイパーインフレ政策によって、ビットコイン市場が動いた歴史がある。ハイパーインフレが国民を襲ったジンバブエやベネズエラでは、物価の高騰が始まる前後には、ビットコインが大きく買われた。

ジンバブエで、政府が大量の紙幣を発行したためにインフレを起こして、日本のビットコイン相場が1BTC=40万~50万円程度だったころに、80万円の価格をつけたという記録があり、ベネズエラでも当時の価格よりも15万円以上高い1BTC=65万円程度をつけたと言われる。

ジンバブエは、流通通貨をUSドルに切り替えたことでUSドルが不足、決済の手段としてビットコインが買われたとされる。ベネズエラの超インフレは現在も進行中だが、やはり通貨の下落に相反して仮想通貨が買われる、という現象が起きている。

しかも、ベネズエラのマドゥロ大統領は、昨年12月3日に石油や天然ガス、金、ダイヤモンドの準備を裏付けとして仮想通貨「ペトロカレンシー」を導入する方針を打ち出している。IMF(国際通貨基金)は、2018年のベネズエラのインフレ率が2800%を超えると予想している。ビットコインの価格が上昇しても、ペトロカレンシーが上昇するかどうかは不透明だ。

ロシアの富豪が資産を守るためにビットコインを買った投資行動で、その後のジンバブエやベネズエラでも同様のことが起きた、と考えていいのかもしれない。

ちなみに、こうした投資行動の背景には、自国の通貨に対する不信感がある。現在のビットコイン取引の大半は中国や韓国、日本で行われているが、中国には根強い政府不信があり、資産を何らかの形で海外に移したいと願う人が多いのかもしれない。日本や韓国は北朝鮮情勢などの不安定さが、ビットコインへの投資を煽っていると言っていいのかもしれない。

国家や企業から独立した通貨は資産保全に役立つのか?

そもそもビットコインなどの仮想通貨は、通貨という概念において個人が初めて国や企業に対抗できるツールと言っていい。少なくとも現時点では、預金封鎖をされてもビットコインが強制的に押収されることもなく、異次元の量的緩和によって円が際限なく印刷されても、ビットコインの資産価値が目減りするということもない。

国や企業の第三者による信用の担保がなくても、その価値が保全されて、何らかの物品やサービスと等価交換が可能になる。ここが、ビットコインが買われて急騰した背景のひとつだ。ただし、クレディ・スイスは「ビットコインはわずか4%の投資家が、97%のビットコインを保有している」といった指摘をしているし、1%の投資家が90%のビットコインを保有しているとも言われている。

どの法律にも左右されていないから、わずか1年で20倍にも相当する高騰を見せた、と言っていいかもしれない。とはいえ、ビットコインは米国の先物取引所大手のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)やCBOE(シカゴ・オプション取引所)で先物市場がスタートし、急激な値動きには歯止めがかかったように見える。

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