未来の可能性を潰すことから始めよう
わたしたちの未来にはさまざまな道が広がっています。大企業に就職して安定した会社員になるという道、資格を取って手に職をつけるという道、小説家になるという道――。たくさんの道、計り知れない可能性、そして夢は、みなさんの前に並べられた、数えきれないほどたくさんの「選択肢」です。
この「選択肢」が多ければ多いほど、豊かな人生を送れるに違いない──。
あるときまで、そんなふうに思い込んでいました。
でも本当はそうではありません。
自分の未来について悩んでいるとき、よく考えてみると、すべての悩みの大もとは「選択肢を捨てきれないこと」にあると思います。
前回、書いたように、私が、マンガ家になりたかったにもかかわらず、周りの目を気にしてゴールドマン・サックスに就職して悩んでいたことも同じです。
「やっぱり、マンガ家になりたい」
「もしかしたら、なれるかもしれない」そんなふうに考えて、「マンガ家」という人生の選択肢を捨てきれないからこそ、悩んでいたのです。
そして、私が「マンガ家」という選択肢を捨てることができたのは、「やってみた」からでした。
「あれだけやってダメだったんだから、もういい」心の底からそう思えたのです。
天職を見つける人の共通点はなんだろう?
だからこそ今、目の前の「ウォンテッドリー」に集中できている自分がいます。
「もしマンガ家になっていたら、大成功していたかもしれないなぁ……」
漫画家になるためにあがいた8カ月がなかったら、今もそんな夢を捨てきれず、週末のたびにマンガを描き、仕事に全力投球できない人生を送っていたかもしれません。
人生には限りがある。自分が人生でチャレンジできることやチャレンジできる時間にも限りがあります。
マンガもやりたい、仕事も成功させたい、何かあったときのために、こんな資格も取っておきたい……。それが全部うまくできるならば話は別ですが、1日は24時間しかないし、1年は365日しかありません。
アップルを大成功させたスティーブ・ジョブズはこう言っています。
「“集中する”というのは、集中すべきものに『イエス』と言うことだと誰もが思っている。だが本当はまったく違う。それは、それ以外のたくさんの優れたアイデアに『ノー』と言うことだ」と。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら