ドコモが送り出す、“若き侍たち"の野望 ベンチャー支援プログラムに挑む3チームを直撃
――ベンチャーとしては異色の、博報堂出身です。
以前から、事業を起こしたいという思いはあり、学生時代にも映像系の会社を起こした経験がありました。博報堂では2年間働きましたが、やりたいことが見つかった。同時に仲間も見つかったので、思い切って起業しました。カップル向けアプリを開発しようと思ったのは、フェイスブックなどのソーシャル疲れがあり、今後は少人数制のSNSが盛り上がっていくと感じたからです。そこで、SNSの究極の形として、恋人や家族の関係をフォローしていけるようなサービスが必要だと思いました。
どれだけ時代が変わっても、人を豊かにするのは家族や恋人、友人との関係です。友人とのコミュニケーションではフェイスブックがありますが、カップルが使えるサービスは少ない。また、カップルはデートをしておカネを使うので、サービスをマネタイズする部分でも、いい形を作れるのではないかと思いました。恋愛関係、家族関係において、人は大きなエネルギーを使います。いい大人が泣くわけですよ(笑)。これはすごいこと。このエネルギーを活用できるいいサービスが、スマホで提供できると思いました。
カップルには、思い出を振り返ることが重要
――ユーザーにはどのように活用されていますか?
カップル専用アプリというと、若いカップルがイチャイチャする、といったイメージがあるかもしれません。ですが、ペアリーのユーザーの70%は20代が占めています。10代の若いカップルというよりは、結婚手前の段階のカップルなどに使ってもらっています。
サービスでは、ユーザーが1カ月前までのチャットの内容を振り返る確率が40%を超えます。つまり、カップルにとっては、これまでの思い出を振り返ることが重要なのだと思います。この体験をいかにリッチにするかということですね。同時に、思い出を作ることも重視しています。デート機能によって、レストランなど、二人がデートでいきたい場所が共有され、実際に出掛けるカップルも多い。デートの意思決定が行われる場所としても定着しつつあります。
ユーザーへのアンケートでは、二人の思い出をよく振り返るようになったという方が85%、デートが充実したという方が50%、結婚を意識するようになった方が45%という結果が出ています。二人の軌跡が数字(付き合ってから○日など)でも可視化されるので、別れるのがもったいないと思うようです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら