彼女たちは、自分なりに頑張ってきたという自負があります。頑張って仕事もし、認められて今の地位と収入も確保した。それなのに、同じくらいのキャリアがありながら、自分より稼げていないという事実だけで、その男は頑張っているとは思えないし、リスペクトできない。
年収だけが男の価値を決めるとはいいませんが、少なくとも自分が付き合う相手としては、「収入」をひとつの大きな指標にしたい。なぜなら、相手の人となりをまったく知らない以上、そういう可視化された情報で判断せざるをえないから。彼女たちはそう言いたいのです。
ソロ男の中には、こうした事態に直面し「デートってめんどくさい……」と思うようになり、デートに消極的になってしまう人も少なくありません。男女の意識の乖離が、結果的に未婚化につながっているのです。
ソロ女の主張は女性の総意ではない
しかし、「デートでは男性がおごるべき」という考えが独身女性の総意というわけではありません。実は、座談会の中でも「男がおごるべき」に全員賛成というわけではありませんでした。6人のうち最初は半々の3対3でしたが、最終的には1人が意見を変え、「男がおごるべき」派は2人に減りました。漫画の意見は少数派なのです。
「男がおごるべき」に反対の理由は、「まだ付き合ってもいないのに、おごられる理由がない。対等でいたいし、むしろ絶対におごられたくない」という積極的反対意見もあれば、「別に払ってもらえるならありがとうって思うけど、おごりじゃなきゃいやだとも思わない。自分でも払えるし、割り勘でも別にかまわない」というクールな意見もありました。
2016年に20~50代未既婚男女2万人規模で調査した結果によると、「デートでは男が支払うべきだ」に対して20~30代ソロ女の場合、賛成32%、反対28%とほぼ互角です。40代以上のソロ女は賛成反対ともぴったり33%で並んでいます。ソロ女全員が「男がおごるべき」と考えているわけではなく、真っ二つに意見が分かれているというのが実情のようです。
一方、既婚女性の場合、賛成は20代から40代以上にかけてほぼ変わらず3割弱で推移しますが、反対派は20代でほぼ半数の45%と高く、以降年代が上がるごとに減少しているのが特徴的です。「男がおごるべきか」について正直、女性はそれほど頓着していないのです。
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