日本の名作ドラマ、どれだけ覚えていますか この蘊蓄100章で振り返ってみよう

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81. 1993年、高校教師と生徒の恋愛や自殺など社会的タブーに挑んだのが真田広之主演の「高校教師」(TBS)だ

82. 企画・原作・脚本は野島伸司。謎めいた演出と繊細で透明感のある映像、森田童子の主題歌も話題を呼んだ

83. その野島伸司が同93年にフジの月9 枠に書き下ろしたのが江口洋介主演の家族ドラマ「ひとつ屋根の下」

84. 泥臭い主人公ながら第11回は視聴率37.8%を記録し、これはフジテレビの連続ドラマ史上最高視聴率だった

85. のちに〈月9の顔〉ともいわれる木村拓哉が初めて主演した連続ドラマが1996年の「ロングバケーション」

86. 山口智子を相手に結婚式当日に婚約者に逃げられた女性と同居することになる冴えないピアニストを好演

87. 同作に出演した竹野内豊、松たか子、広末涼子、稲森いずみなどものちに主演クラスの俳優・女優となった

88. 月9ブームに沸くフジテレビが翌97年にスタートした刑事ドラマが織田裕二主演の「踊る大捜査線」である

89. タイトルは映画『夜の大捜査線』と『踊る大紐育』に由来。君塚良一が脚本、本広克行が演出を手掛けた

90. 事件解決のみならず現実の警察組織や業務形態にこだわった作りで、刑事のことも〈捜査官〉と表現した

世相を映してドラマも変化

91. 2000年にTOKIO長瀬智也主演で話題を呼んだのが宮藤官九郎脚本による「池袋ウエストゲートパーク」(TBS)

92. 原作は石田衣良の小説だがドラマ化にあたりキャラクター設定を大きく改変。堤幸彦はチーフ演出を務めた

93. 同2000年6月から土曜ワイド劇場の単発企画としてスタートしたのが水谷豊主演の「相棒」(テレ朝)である

94. 連続ドラマ化されたのは2002年10月からで初代バディ・亀山薫を演じたのは土曜ワイド枠から続く寺脇康文

95. 単発企画時にあった当初のタイトル案は「黄金刑事(ゴールデンコップス)」で、のちに「相棒」に決定した

96. 2009年、大沢たかおが8 年ぶりに主演した連続ドラマがTBSの日曜劇場枠で放送された「JIN-仁-」だ

97. 『スーパージャンプ』(集英社)に連載された村上もとかの漫画を原作にオリジナルキャラを加えてドラマ化

98. 最終話は29.8%の視聴率を記録し、2011年の第二期は世界80か国で放送。海外でも有名なドラマとなった

TBSドラマ「半沢直樹」を手掛けた福澤克雄氏(撮影:今井康一)

99. 台湾を中心にいま海外で最も熱い支持を受けているのが2013年放送の堺雅人主演「半沢直樹」(TBS)である

100. 池井戸潤の人気小説を原作にした作品だが最終回視聴率42.2%は平成以降の民放ドラマ史上第1位に輝く

(文:寺田 農/モノ・マガジン2017年12月2日号より転載)

参考文献・HP/『朝ドラの55年』(NHK出版)、『月9 101のラブストーリー』(幻冬舎)、『70年代と80年代―テレビが輝いていた時代』(毎日新聞出版)、『テレビドラマを学問する』(中央大学出版)、『昭和千本のドラマたち』(広済堂出版)、『フジテレビ・全仕事』(扶桑社)、NHKほか関連HP
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