しかし、黒田氏と速水氏の状況は少し異なっている。黒田総裁はまさに異次元のレベルで日銀の金融政策を大きく変えてきた。従来の金利コントロールから、操作目標をマネタリーベースに変更し、年間80兆円という大量の国債購入や、ETFやREITといったリスク資産を買い入れるという「量」と「質」による実験に挑戦した。「金利」面でもマイナス金利を導入するなど、これまでにない領域に踏み込んだ。
過去の総裁に比べると国際的な注目度も上がり、国際会議にも数多く参加するなど激務で、日銀OBからは「黒田さんはかなり消耗しているのではないか」という声も上がる。
関係者の意見は、「年齢は関係ない。黒田さんくらいの年齢で活躍する人はいくらでもいる」「責任感の強い人だから任期途中で降板はできないと考えれば、続投しない可能性もある」と2つに分かれている。続投には、黒田氏本人の意向が大きくかかわってくるだろう。
財務省関係者が望ましいとの声も
黒田氏が続投しなかった場合に関しては憶測の域を出ず、市場関係者からは、さまざまな名前が挙がる。基本的には、これまでの流れから、総裁と2人の副総裁を日銀出身者、財務省出身者、学者で構成する布陣が想定される。
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