自転車のあさひ、大阪心斎橋に実験店 大量出店一服後に向け深謀遠慮

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あさひは、9月9日現在で全国に342店舗を展開しているが、中期的な目標は全国に500店舗の出店。毎期40~50店舗をコンスタントに出店しているため、今後3年以内に500店舗を超え、自ら考えている“飽和状態”を迎える。

今2014年2月期の業績は、中国や台湾でPBの自転車を製造し輸入しているため、円安の影響をもろに受ける格好となった。しかし、6月以降、価格転嫁を徐々に進め、自転車全体のうち8割程度を値上げしてきた。

堀北真希を起用した広告宣伝が奏功し、来店客数も増加。さすがに猛暑が響いた8月は、既存店の客数、客単価ともに前年を割り込んだが、9月以降、秋のスポーツシーズンを迎えるにつれ、持ち直すことが予想される。既存店が好調なことに加え、今期も直営で45出店することが、通期で2ケタの増収増益の原動力となっている。

大量出店が不可能になってからも成長を追うには

実はあさひは、2016年2月期以降、大量の直営出店が不可能になってからも高成長が途切れてしまわないよう、今からさまざまな実験を繰り返している。北海道などの豪雪地帯向けに冬期間の自転車預かりサービス、ネット注文の自転車をリアル店舗で受け取れるサービス、ほかにも坂の多い街に電動アシスト自転車専門店を開設するなど、500店舗達成後のシナリオを模索している。

PB自転車については常時80種程度を用意し、毎年そのうち3~4割超を入れ替えるなど、あさひの商品力には定評がある。ただ、自転車といえども地域により売れ筋が異なるという。その売れ筋をいかにつかんで展示していくか。あさひの店舗戦略は、これからも変わり続けていく。

筑紫 祐二 東洋経済 記者

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ちくし ゆうじ / Yuji Chikushi

住宅建設、セメント、ノンバンクなどを担当。「そのハラル大丈夫?」(週刊東洋経済eビジネス新書No.92)を執筆。

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