海外マネーが地方の不動産に続々流入 福岡市などで取引活発

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東京から地方に波及する海外マネーの物色

このように福岡市では、不動産市場のバブル的な色彩も見え始めている。地方の中心的な都市では、福岡市に限らず、海外投資家のマネーが物件を物色し始めている。

不動産コンサルタント会社のジョーンズ ラング ラサールのリサーチ事業部長、赤城威志氏は、東京の一部オフィスビルの賃料回復と空室率の改善のなかで、投資家が高いリスクを取る傾向にあると指摘。

最近の投資家が関心を寄せる投資対象は「もはや東京のAクラスビルでなくてもよい」として、東京の築年数の古い物件のほか、地方都市に関心が広がっていると述べる。

みずほ証券・チーフ不動産アナリスト、石澤卓志氏は、今はまだバブルではないとしながらも、今後、その可能性があると指摘する。石澤氏は、投資家の投資意欲がさらに高まれば、グレードの低い物件に投資をするケースか、または、優良物件に対する場合でも、採算の取れない値段で物件が取引される可能性も出てくると予想している。

(藤田 淳子 編集;田巻 一彦)

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