OB・OG訪問で「好感を持たれない学生」の3特徴 「準備不足、質問責め」…あなたは大丈夫?

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私は就活コーチを始めて、これまで500人以上の学生にOB・OG訪問のトレーニングをしてきました。その中では「相手の状況や気持ちに配慮しなさい」と、口を酸っぱくして言っています。

しかし、私がOB・OG役になるトレーニングでは時間を45分と区切っているのですが、多くの学生は時間を気にしません。

また、メモをとることに終始し、私の反応や気持ちに無頓着な学生も多いです。時折、「その質問に対して、私がどんな気持ちになったと思う?」「私が伝えたかったことの背景や理由を言ってみて」といったやり取りを行っているのですが、そうした質問に的確に答えを返してくれる学生は、決して多くはありません。感覚的には、8人に1人くらいでしょうか。

相手の状況や気持ちに配慮した対応ができる人は好感を持たれ、そうでない人が好感を持たれないのは、ある意味、当然のことだといえるでしょう。

それは「会話」であると自覚していますか?

特徴3:ツーウェーのコミュニケーションが円滑にできない

OB・OG訪問は、学生の側から相手に質問する場です。しかしそれは、あらかじめ用意した質問に対して、相手に答えてもらうだけの場ではありません。相手が話してくれた内容に基づいて、さらに自分なりの質問をその場で考え、質問する場です。

つまり、OB・OG訪問とは、ツーウェーで「会話」を深めていく場なのです。

ところが、そうしたツーウェーのコミュニケーションが円滑にできない学生が少なくありません。多くの学生は、質問に対してひとつの答えをもらうと、それで満足してしまい、すぐに次の質問を切り出してしまいます

通常、質問に対する答えは「事実」に関するものが多く、その事実に至った理由や背景は語られないものです。そのため、「どうして、そうなのですか」「それに対して、〇〇さんはどうお考えなのでしょうか」のように、理由や背景を問う習慣がないと、コミュニケーションを円滑に行ったり、話を深めたりすることはできないものです。

さらに、ツーウェーのコミュニケーションでは、質問するだけでなく、自分の考えや気持ちを相手に伝えることも大切です。コミュニケーションには「相互理解」が不可欠だからです。

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