金正男暗殺、北朝鮮工作員の手口と謎の愛人 たった500ドルの報酬で彼の命は奪われた

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金正男氏(左)は北朝鮮の最高指導者、金正恩労働党委員長と兄弟関係にあった

今年2月、マレーシア・クアラルンプール国際空港で、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)の兄である金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された。2人の女による、まるで映画のような毒殺に世界が衝撃を受け、現地にはマスコミが殺到した。

実行犯の女2人は逮捕されたが、首謀者とみられる工作員たちは北朝鮮へと逃れ、事件の真相は闇に包まれたまま――。

あれから8カ月、フジテレビ報道局はこの「金正男暗殺のミステリー」の真相を追求すべく、世界10カ国で取材を敢行。その全容をまとめた「衝撃スクープSP 金正男暗殺事件の真相~北朝鮮・史上最大の兄弟ゲンカ全記録~」を10月8日(日)よる9時から放送する。

浮かび上がったのは、事件にまつわる「驚愕の新事実」だった。

暗殺は“いたずら”の延長線上の出来事だった

10月2日、殺害の実行犯・女2人の初公判が開かれた。

ネットアイドルを目指していたというベトナム出身のドアン・ティ・フオン被告29歳。そしてもう1人、インドネシア出身のシティ・アイシャ被告25歳。今年8歳になる息子を持つシングルマザーだ。2人とも貧しい農村地帯出身でマレーシアへ出稼ぎに来ていた。

繰り返された“いたずら”の裏側に新事実が(左・アイシャ被告、右・フオン被告)

女たちは、なぜ犯罪に手を染めていったのか?

「利用された!」

「あいつはうそつきだ!」

取材班が入手した供述調書には、彼女たちの赤裸々な証言がつづられていた。調書からは、北朝鮮工作員が仕組んだ金正男暗殺までの計画的犯罪の全容が見えてきた。

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