日本人の大半が知らないスゴすぎる自動運転 スイスで世界最先端技術に触れてきた

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再びアウディ新型A8発表時のニュースリリースに目を通すと、「市販モデルとしては世界で初めてとなる高度な自動運転機能が搭載」とあった。

シオンで走っているナビヤ・アルマは一般向けに市販されず、シェアリングを含めた公共交通用として供給される予定になっている。さらに実験車両であれば米国などでもレベル3相当の自動運転車は走っている。アウディもこうした状況は知っており、市販モデルという言葉を加えたようだ。

誰が最初に公道上で実用化するかが注目の1つに

「そこまでして世界初をうたう必要があるのか?」と思う読者がいるかもしれない。しかし自動運転の世界もまた競争社会であり、誰が最初に公道上で実用化するか?が注目の1つになっている。以前から自動運転の研究開発に積極的だったアウディは、なんとしても世界初の称号を獲得したいという気持ちが強く、条件付きで今回の発表としたのだろう。

アウディが属するフォルクスワーゲン(VW)グループ全体がそのようなメッセージを発しているわけではない。ベントレーやランボルギーニが自動運転に言及しないのは、人の手を介したものこそ高級という考え方からすれば当然だが、VWブランドからもアウディのようなアナウンスはない。

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ここから考えられるのはグループ内での役割分担だ。VWグループは自動運転の先導役をアウディに任せたということなのだろう。これはルノー日産三菱グループにおける日産自動車にも当てはまりそうだ。

日産はレベル2相当の運転支援システムを「同一車線自動運転技術」と呼んで宣伝している。こうした動きに対しては国土交通省が「現在実用化されている『自動運転』機能は、完全な自動運転ではありません!!」とニュースリリースを出すなど異論も多くあるが、日産は上記のフレーズを使い続けている。ルノーや三菱自動車にこのような動きはない。

多くの自動車メーカーにとって自動運転の実用化は重要事項であり、今後もさまざまな宣伝活動が繰り広げられるであろう。ユーザーはこうした情報に対し冷静に向き合うことが大切だ。同時に自動運転は自動車メーカーだけのものではないことも知っておくべきだろう。そう書きたくなるほど、シオンを走るナビヤ・アルマの自動運転レベルは想像以上だった。

森口 将之 モビリティジャーナリスト

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もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

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